【ダービー2017予想】アドミラブルの”2つ”の不安要素とは?

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今年のダービーは珍しく青葉賞勝ちのアドミラブルが1番人気の最有力候補に挙がっており、例年人気の皐月賞組を抑えて人気を集めるかたちとなっているが、前走の強い勝ち方を見ればそれも頷ける。

青葉賞はレコードVを果たしたわけだが、これが非常に強い内容。レースラップを見てみると、12.5-11.2-11.8-11.8-12.4-12.4-12.3-12.1-11.9-11.8-11.4-12.0という内容で、12秒台後半のラップがスタートの1ハロンのみという持久力が求められる非常にタフなレース。ここまで流れた中でアドミラブルはラスト2Fは最速11.4を引き出し、最後の直線でも後続に寄せ付けるスキを与えず踏ん張って2着馬に2馬身半差をつけて快勝した。高速馬場ではあったが、それでも十分すぎるほど立派な内容と言えるだろう。

皐月賞が波乱の決着となり混戦ムードが漂う中で、強い勝ち方をしたこの馬が一躍注目を集めているというわけだ。とは言え、いくら強い勝ち方をしたと言ってもそれなりに不安要素はあるはず。ダービーにおいてどんな不安要素があるのか?今回はこの馬の不安要素を探ってみたいと思う。

アドミラブルの”2つ”の不安要素とは?

まず一番に皆が口を揃えて言っているのが青葉賞馬のジンクスである。これまで青葉賞からダービーへ挑んだ馬の通算成績は[0-2-2-23]と勝馬が1頭も出ていない。例年皐月賞組はレベルが高くて青葉賞組では対抗できないイメージがあるし、青葉賞は間隔が短い上に2400mの連戦もかなり堪えるはず。勝てない理由も何となく納得がいく。

ジンクスが不安要素というよりは、これまで勝馬を輩出できていない原因こそが不安要素と言えそうだ。上記でも記したように、中4週の皐月賞に比べて青葉賞は中3週と間隔が短く、2400mの連戦もこの時期の3歳馬にとっては厳しいものになる。しかもアドミラブルは2走前も阪神2400mを走っており、3戦連続の長丁場だ。さすがに疲労は心配で、青葉賞の強いイメージのまま買えるかと言われるといささか不安だ。

もう1つ私が不安要素として挙げたいのが展開面での不安だ。この馬に関しては、まず強い競馬をするには出し切る競馬をしないといけないのが大前提としてある。これまでのレースを見る限り、やはりどこかで前に取り付けることが出来て好走に繋がっている。ものすごい追走力があったり、自分からポジションを取りにいける馬というわけでもないので、例えば前半が速くなっても途中で緩むなどして展開が向いてくれないと前に取り付けるのは難しそうだ。

昨年のダービーのようにスローになればスワーヴリチャード、カデナあたりの瞬発力は驚異となってくるだろうし、この場合だと出し切れる展開にはならない可能性が高い。出脚が遅い点もネック。いずれにせよ、ペース、枠順、馬場によるところが大きく他力本願な部分があるので、絶対的な信頼が置ける馬というわけでもないのはやはり不安である。

以上の2つ、疲労面での不安展開面での不安は不安要素として挙げられるのではないだろうか。青葉賞勝ちからダービー制覇を果たせる可能性が高い馬ということで注目を集めているが、依然として厳しい壁は立ちはだかっている。不安要素を克服し、ここでダービー馬の称号を手にすることが出来れば本当に強い馬だ。