【有馬記念2015】ゴールドシップの性格は問題児?何でカワイイのか?

勉強・仕事ができない、すぐミスやトラブルを起こすちょっとした問題児。学校・会社・プライベートといった色々なコミュニティに属す私達の生活の中で、そんな問題児を一度は見たことがないだろうか?競馬の世界においてもちょっと他の馬より目立つ問題児というのが必ずいる。問題児と聞くと悪いイメージがつきやすいが、何を基準にするかで見方は大きく変わってくると思う。今回は競馬界では度々問題児扱いされてきたゴールドシップという馬について書かせていただこう。

なぜG1・6勝馬なのに問題児?

G1・6勝という輝かしいステータスを持つステイゴールド産駒のゴールドシップ。この成績を見る限りでは問題児どころかむしろが付くほどの優等生である。G1勝利数は歴代でトップ10に入る成績だ。これほどまでの功績を残しておきながら度々問題児扱いされるのはなぜだろうか?

ゴールドシップのこれまでのレースを見てきた人ならおおよそ見当がついていると思うが、この馬はとにかく人の言うことを聞かない。やる気もあるのか無いのかもわからない馬で、馬券の予想が非常に難しい馬である。学校で授業中にずっと寝ていて先生に怒られるが、あっけらかんとしているようなタイプだ。寝てばかりかと思えば5時間目から急に元気になったりして先の行動も読めない。

かつて同じステイゴールド産駒でゴールドシップと同じくG1・6勝という成績を持つオルフェーヴルという馬がいたが、この馬もまた問題児であった。ゴールドシップとは少し違うタイプでこの馬はちょっとオラオラな不良タイプ。自分の好きなように振る舞い、好きなように走る馬であった。レース後に騎手を振り落とすなどといった暴れぶりを見せ、レース中にも騎手がブレーキをかけるとふざけるなと言わんばかりに暴走して最後方へ後退するなどの暴君ぶり。それでもその後直線で一気に捲って2着に食い込んでくるのだから規格外の強さを持った馬であった。

話がそれたが、ゴールドシップも暴君オルフェーヴルと同じで動きが読めないという点が共通している。ゲートに入らず吠えるレースもあれば、すんなり入ったかと思えば立ち上がって暴れるレースもある。人は先の動きが読めない子を問題児扱いすることがあるが、それは馬においても同じなのかもしれない。

問題児なのになぜかカワイイ

デキの悪い子ほどカワイイという言葉があるが、前走のジャパンカップ(10着)を見た際にこの言葉が頭をよぎった。天皇賞秋と宝塚記念でのゲートトラブルの一件からゲート再審査を受けることとなったゴールドシップだったが、無事に審査に合格し、本番のレースでは目隠しをしてすんなりゲートに入ることが出来た。その瞬間に会場からは拍手喝采が起こったのだ。普通にゲートに入れただけで拍手喝采である。ゲートに大人しく入る利口な馬からしてみればチャンチャラおかしなことであろう。しかし筆者が思うに、ファンはゲートにすんなり入れたことに対して拍手をしたわけではなく、ゲートにすんなり入ることが出来るようになったという彼の成長力に対して拍手を送ったのではないかと考える。我が子の成長を見守るような親のような気持ちで見るあまり、本能的に我々人間の持つ保護欲がそれをカワイイと感じさせてしまうのではないだろうか。

引退レースへ向けて

前走のジャパンカップの結果は10着と芳しくないが、過去に優勝経験があり今回で4度目の出走となる有馬記念は馴染みの舞台である。12月27日の有馬記念を最期に引退となるが、あの問題児オルフェーヴルも有馬記念を引退レースに選び、最期は8馬身差もの差を付けて有終の美を飾ってターフを去っていった。これまで良い意味でも悪い意味でも期待を裏切ってきたゴールドシップは一体最期にどんなレースを見せてくれるのだろうか。最期まで何があるかわからないが、そんなところが彼の魅力の一つでもある。