牝馬クラシック戦線に異常あり

以前にも「世界最強馬怪物フランケル産駒が世界を席巻するか」と記事にしたが、どうやら数少ない日本でのフランケル産駒の牝馬2頭は東京・京都の馬場もクリアし、やはり本物のようである。そして現状キャリアでは劣るが対抗出来そうなのが日本の最強牝馬の1頭ブエナビスタの初仔コロナシオンだろう。

現時点ではいずれも甲乙つけがたい印象を受けるが、脚質・レースぶりなどからは優等生的なソウルスターリング、牧場・厩舎などの背景、すでにステークスウィナーである点からするとミスエルテ、父母とも日本で走っていた安心感、日本の馬場やオークスまでの距離適正を考慮すればコロナシオン、というところだろうか。

牝馬に限って言えば日本歴代最高種牡馬と言い切っていいであろうディープインパクトだが、今年は現時点で目立った産駒がいないし、そもそも牝馬の勝ち上がってる数からして例年に比べ少ない印象を受ける。

まだこれからでもクラシックには間に合うタイミングだろうし、ディープインパクト牝馬の強さは疑う余地がなく、なんだかんだで有力馬がクラシックに駒を進めて来ることは想像に難くない。

しかし阪神JFから秋華賞まで勢力図がほとんど変わることがない牝馬クラシック路線において、既に勢力図が固まりつつある3頭に割って入るクラシック候補となると今年は分が悪い状況にあると言えるだろう。このまま順当にいけばフランケルとブエナビスタを中心とした牝馬クラシックとなることが濃厚となりそうな印象を受ける。