【愛知杯2017予想】危険な人気馬?クリノラホールに立ちはだかる2つの壁

開催条件がコロコロ変わるとファンもついていけなくなるのではないか、と危惧すら覚えてしまうレース。それが今週末に開催される愛知杯です。昨年からは1月開催となりました。父内国産馬限定競走のG3として開催されていましたが紆余曲折を経て、現在ではハンディキャップの牝馬限定となっています。条件が条件だけに、荒れるのを楽しみに待っているファンが多いレースではないでしょうか。

古牝馬にとって中央競馬の目標であるヴィクトリアマイル、エリザベス女王杯はそれぞれ芝1600mと芝2200mでの開催。ということで、1月のこの時期に牝馬限定の芝2000mというのは若干中途半端な条件でもあり、後に繋がるレースか微妙なところでもあります。

そんな愛知杯ですが、今年の出走予定馬から危ない人気馬になりえる馬クリノラホールを今回取り上げたいと思います。

北村友一騎手への乗り替わりから今回の参戦まで無傷の3連勝中と、500万下で足踏みしていたのがうそのような快進撃で一気にオープンまで上りつめました。上がり馬という表現がピッタリな馬で、今回も想定ながら1番人気になるのもうなづける戦績ではありますが今回ネックになるのが『血統』、『人気と実績』の2点。

まずは血統から、父はダイワメジャー、母の父はクロフネ。デビュー戦から芝マイル~1800mを中心に使われており、2000mは1度しか経験がなく、500万下条件で2着に敗れています。いくら素質があっても距離に壁がある可能性があります。

続いて人気と実績です。これまでオープンクラスの競馬経験はエルフィンS、チューリップ賞の2回。いずれも10、15番人気で結果も残せず惨敗。当時とは馬が違う、というのは戦績を見ればわかりますが、距離不安なうえにオープンクラスの実績が過去まったくないといえる現状、少なくとも人気で購入する馬ではないと考えます。

また、過去1番人気が一度もなく、果たして重賞でマークされる人気馬で、期待に応えられるかどうかも不安が残ります。もちろん大目標と見られるヴィクトリアマイルはおそらくこの馬にとってのベストディスタンス。陣営としては本賞金加算を考えるうえで、距離を考えるか相手関係を考えるかで迷うところですが、距離に目をつぶり牝馬限定を選んだ、というところではないでしょうか。

とはいえ、芝2000mというのは父ダイワメジャーを考えると過去の産駒をみてもかなり大きな壁と考えます。今回は危険な人気馬になるのではないでしょうか?