【有馬記念2016予想】絶好調のサトノダイヤモンドとノブレス二頭出し同枠で

その後の調教過程も順調そのものであり、さすがに今回は池江調教師も余裕を残さずに完璧に仕上げるだろうから、この馬の力を全て出し切ることができるだろう。サトノダイヤモンドに唯一の不安点があるとすれば、それは現三歳世代と古馬世代との力関係である。春先には現三歳世代は史上最強世代などといわれていたが、秋になり古馬との混合戦が始まると、あまり結果を残せていないという現実があるのだ。だがそれは春先で完成していてそこからあまり成長していない馬が多かったためであり、秋になってさらに成長しているこの馬には当てはまらないのである。負けることがあるとすれば前に行った馬が残る展開だが、充実期にある今ならばきっと差しきれるだろう。

GⅠでは力不足か、サトノノブレス

サトノノブレスもダイヤモンドと同じく父はディープインパクト、そして母父にはトニービン。血統的には文句なしと言える。このサトノノブレスという馬は元々注目されていただけあって重賞で戦う力は十分に持っている。しかしながらGⅠでは結果が出せていないというのは近走の成績をみていればすぐにわかり、菊花賞以外では掲示板にすら載れていない。前々走の秋の天皇賞でも一発あってもおかしくないと思われていたが、結局不発で馬群に沈んだ。

果たして今回はどうなのか。結論から言ってしまうと今までに違わず、今回も厳しい勝負になることは間違いない。有馬記念で使われる中山は3回経験しているが、まともだったのは3走前のオールカマーの2着だけである。そしてこのオールカマーで負けた相手がゴールドアクター。この時は僅差であった。去年の有馬記念馬に肉薄出来たと言えば聞こえはいいが、斤量差が2kgあったことを考えると完敗と言わざるをえない。その上、先程挙げたように秋の天皇賞は惨敗であり、買い要素は見つからない。

サトノノブレスはラビットになるか?

やはり2頭だしという点は考慮しなくてはいけない。サトノノブレスはサトノダイヤモンドを勝たせるために動く可能性は十分ある。とは言え、よくある露骨なペースメーカーにはなりづらいだろう。相手には先行して強いキタサンブラックがいる。なれないラビットという大役で、キタサンブラックをかき乱すだけの走りは難しだろう。

それでも、長年苦労してようやくGⅠを取った里見オーナーの心情からしてもサトノダイヤモンドには大きな思い入れがあるだろう。積極的なラビットにはならないまでも、幸い同じ枠に入ったため、近くでポジション的なサポートは出来る。

総合的に見れば、サトノノブレスは切るのが正解だろう。反面、サトノノブレスのサポートを享受しやすくなったサトノダイヤモンドの評価は、枠順発表前に比べ上がったと見ていい。