【皐月賞2017予想】”夢”と”ロマン”に溢れるファンディーナ、本当に強いのか?

記事「【皐月賞2017予想】”夢”と”ロマン”に溢れるファンディーナ、本当に強いのか?」のサムネイル画像

先週、牝馬クラシックの桜花賞では1.4倍に推されたソウルスターリングが3着に敗れ、8番人気のレーヌミノルが勝つという波乱の結末となった。ソウルスターリングの評価については賛否両論ありそうだが、オークス後にまた改めて評価した時どうなっているか…楽しみにしたいと思う。

さて、今週末の16日(日)は皐月賞が開催。いよいよ牡馬クラシックの第一弾が開幕である。話題の中心となっているのは牝馬のファンディーナだ。これまでのあっぱれな勝ちっぷり、桜花賞ではなく異例の牡馬クラシックへ紅一点で参戦、優勝すれば69年ぶりとなる牝馬優勝などなど…メディアにとっても絶好のターゲットで人気を集めている。

69年ぶりの牝馬V、紅一点の皐月賞、”夢”と”ロマン”に溢れるファンディーナは本当に強いのか?

確かにファンディーナの皐月賞挑戦はロマンがあり、競馬ファンの男心をくすぐる。応援したくなる気になってしまうのも無理はない。しかし、やはり夢やロマン以外にも現実的に買える要素が無いと牡馬クラシックで牝馬などなかなか買えるものではない。

それではやはりただ単純に話題性だけが先行しているのか?と言われると、実はそうではない。ファンディーナの実力は過去のレースを見る限りこれまでの牝馬とは一線を画するものであることが分かる。

前走のフラワーCのパフォーマンスが何よりも圧巻だったが、この馬は新馬戦からすごかった。当日は時計かかる馬場で勝ちタイム1.50.0秒で、上がりが34.3秒、さらにラストは抑えるというスター性抜群のデビュー戦を飾った。2戦目もまぁすごいのだが、その次のフラワーCはこれまで見てきた牝馬のレースの中でもトップクラスに高く評価できる内容だった。

番手でしっかりプレッシャーを与えながら、道中は掛かりそうな気配もあったがきちんと折り合い、3~4コーナーでも仕掛けの我慢ができていた。4コーナーで仕掛けると勝負は一瞬でついた。ノーステッキで5馬身差をつけて流してゴール。ゴール前は鞍上の岩田康誠騎手が横のターフビジョンに目をやる余裕すらあった。

序盤から岩田はずっと手綱を絞っており今にも弾けそうな手応えだったが、これをしっかり我慢して最後に弾ける。3歳牝馬でこの競馬が出来る馬はなかなかいないだろう。さらに508キロという迫力ある馬格を持ちながらフットワークは重苦しさが無く、完歩も明らかに他馬とは違い、力強さもある。まさに非の打ち所がない完璧な馬なのである。

レースを見た後は、正直「皐月賞、またはダービーのどちらでも本命にしてもいい」と思えた。それほどに高いパフォーマンスであった。そんなファンディーナが皐月賞へ向かうというのだからこれは世間が騒ぐのも無理がないだろう。メディアにとって絶好のターゲットどうこうという話ではない。おそらくこの馬は、本当に化け物級に強いのだろう。まだ枠順も何も発表されていないが、皐月賞はやはりこの馬から買ってみたい。いや、買わせてくれ!