海外馬券解禁後初の日本馬勝利出るか?香港国際競走に総勢13頭の挑戦

記事「海外馬券解禁後初の日本馬勝利出るか?香港国際競走に総勢13頭の挑戦」のサムネイル画像

今週末は香港国際競走の開催です。開催場所も近く時差も少ないため、海外競争の中で最も盛り上がると言っても過言ではないでしょう。香港国際競走では香港ヴァーズへ3頭、香港スプリントへ2頭、香港マイルへ3頭、そしてメインの香港カップへは5頭と日本調教馬の参戦も非常に多く、優勝の期待もその分多くあります。

日本の国際競争への世界トップクラス馬の招待が失敗続きなのに対し、香港へは各距離で世界に名だたるチャンピオンたちが参戦してまいります。ジャパンカップダートに外国馬が集まらなくなり名称変更に至った日本でも、海外有力馬が一堂に会するようなイベントが望まれる声も聞こえます。ロイヤルアスコット、ドバイミーティング、そしてご近所の香港国際競走などを範としてJRAには、ぜひご一考のほどお願いしたい所です。

さて、ひとまず話題は香港国際競走。各レースへの日本からの出走馬を簡単にご紹介させていただきます。

香港ヴァーズ

香港ヴァーズは2400mで開催され、ステイゴールドが引退レースで見事に初GⅠ戴冠したレースとして記憶されている方も多いでしょう。こちらへは日本からサトノクラウン(牡4)、ヌーヴォレコルト(牝5)、スマートレイアー(牝6)の3頭が出走します。

距離的にジャパンカップ、有馬記念と競合してしまうためか、香港国際競走中で最も実績の少ないレースでもあります。対戦相手も昨年勝ち馬のハイランドリールが今年もKG6&QES、ブリーダーズCで1着、凱旋門賞・インターナショナルSで2着とG1戦線で活躍を続けており、最も苦戦が予想されるレースです。

過去3度の海外馬券では日本馬の応援馬券で苦汁を飲んできた方も多いだけに、冷静な目でヌーヴォレコルトの海外転戦の集大成を見守りたいですね。

香港スプリント

ロードカナロアの連覇が記憶に新しい香港スプリントは1200mの短距離走。日本からは春のスプリント王ビッグアーサー(牡5)と秋のスプリント王レッドファルクス(牡5)の2頭が挑みます。海外勢からは一昨年の勝ち馬エアロヴェロシティと昨年の勝ち馬ペニアフォビアなどがおり、非常にレベルの高いスプリント戦が繰り広げられることは間違いありません。

ビッグアーサー前走で痛恨の凡走をしてしまった福永騎手はここで雪辱を果たしたかったはずですが、3日(土)阪神5Rでの落馬負傷により欠場。乗り替わりとなり、鞍上の正式な発表は先になりますが、ライアン・ムーア騎手の手が空いているということから依頼がされているのではないかと想定がされています。

香港マイル

その名の通り1600mで行われる香港マイル。昨年の勝ち馬モーリスは香港カップへ向かいましたが一昨年の勝ち馬エイブルフレンドが健在です。日本からはロゴタイプ(牡6)、ネオリアリズム(牡5)、サトノアラジン(牡5)の3頭が出走します。

マイルCSからのローテーションは中2週と厳しいものになりますが、過去3回の日本馬の優勝馬すべてに共通するローテーションのため期待は出来ます。1頭別路線のロゴタイプも春に劇的復活を遂げました。2走凡走を続けてから上位に食い込むというパターンもハマってきており、毎日王冠・天皇賞(秋)で活躍出来なかった今回は上位に来る番か!?

香港カップ

2000mで開催される香港国際競走のメインレースである香港カップは出走する12頭中5頭が日本から。しかも昨年覇者でレーティング世界一も獲得したエイシンヒカリ(牡5)と、昨年香港マイル覇者モーリス(牡5)をはじめ、ステファノス(牡5)、ラブリーデイ(牡6)、そしてエリザベス女王杯勝ち馬クイーンズリング(牝4)が挑戦します。

天皇賞(秋)でも注目されたモーリスVSエイシンヒカリがここで早くも再戦、そしてお互いの引退レースでもあるため白熱必至です。地元勢からは一昨年の香港カップ勝ち馬デザインズオンロームもまだ衰えは見せておらず、ホームということもあり侮るわけにはいきません。

昨年は香港マイルをモーリス、香港カップをエイシンヒカリが制しており今年も期待のできる出走馬が多数あつまりました。海外馬券解禁以来惨敗続きの日本勢ですが、今回こそ日本馬による優勝達成が見込める開催だけに、阪神JFと併せてぜひぜひ注目していきたい週末になります。