【フラワーC有力馬2016】適正十分、経験豊富なゲッカコウ

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今週の中央競馬は3日間の変則開催。月曜日の中山では3歳牝馬の中距離重賞・フラワーカップ(G3)が開催される。

桜花賞(G1)に向けての正式なトライアルレースではないが、ここで賞金を加算して、桜花賞に滑り込みたい馬もいるだろうし、オークス(G1)に向けて結果を残しておきたい馬もいるだろう。

今年の有力馬の1頭は関東馬のゲッカコウ。現在7戦2勝とキャリアは豊富な馬である。もう7回も走っているが掲示板を外したのは過去1回だけという安定感が魅力的。

しかし、レースぶりはなかなか個性的なところもある。前走・中山1800メートルで行われた3歳500万下のレースでの道中の通過順は【8-8-1-1】。2走前の同じく中山1800・若竹賞(3歳500万下)でも【9-9-2-1】。デビュー戦の福島1800メートルの時の競馬が【10-10-1-1】となっており、序盤は中団にいながらも、3コーナーに入る前では先頭か2番手の位置に押し上げているのである。

代表的なところではG1・6勝馬のゴールドシップがよく使用していた戦法と同じであるが、ゲッカコウに関しては、そこまでのズブさは今のところ見られない。

道中はジッとしてスタミナを温存して最後の直線で末脚爆発というのが一般的であるが、ゲッカコウの競馬は真逆。通常、これだけ道中動けば、ラストはバタバタになるのが普通であるが、レースぶりを見るとなかなかのインパクトがあり、そして強さを感じさせる馬である。

この3コーナーまくり戦法での成績は【2-0-1-0】であり、この時の鞍上は松岡正海騎手。完全にこの馬を手の内に入れているといった競馬をしている。

父のロージズインメイは弥生賞(G2)勝ちがあるコスモオオゾラが産駒にいる。母父はシンボリクリスエスであり、フローラステークス(G2)を勝った、シングウィズジョイや、ラジオNIKKEI賞(G3)1着のケイアイチョウサンを輩出。特徴としては、中山や福島のように直線が短い競馬場で穴を開けていること。

シングウィズジョイも東京でのG2勝ちがあるが、中山のターコイズステークス(3歳以上OP・牝・芝1600)で11番人気でありながら1着激走したり、ケイアイチョウサンもラジオNIKKEI賞では8番人気で勝ち、中山では京成杯(G3)9番人気3着という成績が残っている。

直線が短く急坂などもこなすパワーは母父としてよく伝えているような気もする。今週のフラワーカップの舞台は中山。血統的にも過去の競馬ぶりからもゲッカコウに注目してみたい1戦だ。