【菊花賞2015予想】福永祐一の"あと一歩"

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最近は夜が肌寒くなり金木犀も香りはじめ、秋の季節を感じることが多くなってきた。さて、競馬界では秋の名物とされるクラシック三冠の最期の一冠「第76回菊花賞」を迎える。皐月賞と日本ダービーを勝ち三冠のうち二冠を獲ったドゥラメンテは骨折のため最期の一冠は見送ることに。この2戦ともドゥラメンテに敗れているリアルスティールにとってライバル不在の今が悲願のG1制覇を果たすチャンスである。
リアルスティールは日本ダービーの後に左前脚第1指骨をはく離骨折し、夏は休養に専念していた。状態面が気になるところだが菊花賞トライアルである前走の神戸新聞杯では骨折明けにもかかわらず上がり最速の34.0秒をマークして2着に健闘した。ダートから芝替わりを見事に成功させた強敵リアファルに2馬身差をつけられ勝ちを奪われたものの、骨折の影響を感じさせない鋭い動きを見せたてくれたのは心強い。この馬はデビューから2戦目にしてG3の共同通信杯で重賞初勝利を挙げ、その後のG1の舞台でも皐月賞で2着、日本ダービーで4着と健闘してきた。しかしこれまであと一歩のところでG1制覇を逃して続けてきただけに、陣営はG1初制覇がかかるこの菊花賞に強い想いをかけていることだろう。
デビューからリアルスティールの手綱を握り続けてきた福永騎手も菊花賞にかける想いは強いはずだ。福永騎手はこれまで通算重賞勝利数111勝と現役4位の成績を持ち、G1を18勝という輝かしい戦績をマークしている騎手である。しかしながら牡馬のクラシックレースに関しては一昨年の菊花賞をエピファネイアで勝利した1勝のみである。牡馬のクラシックレースにはこれまで何度も挑戦してきたが2着の成績が6回あり、クラシック戦ではどうしても勝ちきれない印象が強く残る。今年もクラシック制覇まであと一歩のところまで来ているが、その一歩をリアルスティールとのコンビで埋めることができるだろうか?この一歩は努力だけでは埋めることのできない途轍もなく大きなものであるように感じるだけに、今回の菊花賞では福永騎手とリアルスティールの成長に期待したい。