【スプリングC予想2016】浜中、ダッシングブレイズで復帰!人馬共に成長できていれば

5月14日(土)は東京競馬場にて「第61回スプリングカップ」(G3)が開催されます。優勝馬には上半期のマイル王者決定戦である安田記念の優先出走権が与えられ、安田記念の前哨戦として知られるレースです。

出走馬には昨年末に阪神C(G2)を優勝したロサギガンティアや、重賞レースで2着2回、3着3回と重賞初Vに苦戦するサトノアラジン、2走前の東京新聞杯では直線で内ラチに接触してしまい鞍上の浜中俊騎手を落馬させてしまったダッシングブレイズや、条件戦を3連勝と好調ぶりが目立つアンタラジーなど、土曜の谷間重賞らしい出走馬が揃ったという印象です。

騎手の方は出走馬以上に豪華なメンバーが揃いました。ロサギガンティアにはM.デムーロ騎手、サトノアラジンは川田将雅騎手、アンタラジーにC.ルメール騎手、ダッシングブレイズに浜中俊騎手、オメガヴァンデッタに武豊騎手が想定されており、G1レース並の顔ぶれですね。実力が拮抗した出走メンバーなだけに騎手の腕が問われるレースとなるのではないでしょうか。

ダッシングブレイズ&浜中コンビ、精神的ダメージは大丈夫なのか?

さて、そんな中でも筆者が特段気になっているのはダッシングブレイズと浜中俊騎手のコンビですね。皆さん御存知の通り、ダッシングブレイズで落馬した浜中騎手は複数箇所の骨折により長期休養を余儀なくされました。その後順調にリハビリを重ね、今週から騎乗に復帰する予定となっており、土曜はスプリングCで落馬したダッシングブレイズに騎乗予定となっております。レース騎乗開始の週にちょうど空いていたダッシングブレイズに乗ることになるとは、なんとも奇妙な巡り合わせですね。日曜のヴィクトリアマイルではミッキークイーンに騎乗する予定となっているので、なんとか勝って前日に勢いをつけたいところでしょう。

ダッシングブレイズは前走のダービー卿チャレンジT(G3)では6着に敗れたものの直線では伸びており、騎手を落馬させたことによる精神的ダメージはほとんど感じられませんでした。東京新聞杯では内ラチに接触しましたが転んだわけでもないので、怪我もなくケロッとしているように見えました。浜中騎手も某競馬のテレビ番組のインタビューでは「また内に突っ込みますよ(笑)」とジョークを飛ばせるくらいですから、騎手の方も精神的ダメージは問題なさそうですね。

怪我による休養はパワーアップのチャンス?!

逆に落馬による怪我でしばらくレースから離れることが良い結果を導くことがあります。昨年秋にスワンS(G2)でローブティサージュに騎乗して落馬した福永祐一騎手は3ヶ月半もの休養を経て戻ってきましたが、復帰後は落馬前よりも積極的な騎乗が目立ち、騎乗スタイルにも変化が見られたように見えます。競馬の騎手に限らずプロのスポーツ選手などは、怪我後のリハビリのトレーニングによる影響で自身の持つスタイルを変えたり、一時的に第一線から退くことが自分のスタイルを見つめ直すキッカケとなり、さらなる進化を遂げることがあります。

浜中騎手は関西で若手ナンバーワンの呼び声が高いトップジョッキーです。まだまだ伸びしろがある騎手なだけに復帰後一発目のビッグレースを落馬した馬でどう乗るのかが非常に楽しみです。人馬共に成長できていれば、と期待は高まる一方です。