出世レース北野特別・データから導き出す2頭

出世レースとして地味に知られる北野特別(芝2000/別定/1000万下)をご存知でしょうか?菊花賞前日・土曜京都9Rの開催になります。

近10年では重賞馬のカポーティスター、ナリタクリスタル、サンライズマックスやGⅠ馬のアーネストリーなどが出ています。

今年は12頭の登録ということで、頭数は少なめ。点数を絞ってしとめたいレースです。

過去5年のデータを見ていきますと、世代別では3歳馬が連対率38%とまずまずの成績で、6歳以上の馬となると過去5年間連対なし。今年でいうと2頭のみになりますが、スリーヴェローチェ、ミッキータイガーが該当。

そして、父系がサンデーサイレンス系の複勝率が非常に高く、過去5年の複勝馬15頭中11頭がSS系になります。分母が多いため当然と言われるかもしれませんが、出走馬延べ47頭中22頭の中の11頭が該当ということになります。数字に直せば、SS系の出走馬のうち50%が複勝圏内に入り、複勝馬の内の73%がSS系と言うことになります。

以上のデータから、SS系の3歳馬を狙うのが妥当と言えるでしょう。

該当馬は今年はいるのか?まず3歳馬の登録はヴォージュ、スワーヴアーサー、タイセイサミット、ロードヴァンドールがいますが、残念ながらその4頭ともにSS系になるため絞り込みができませんでした。

そこで貴重なデータをもう一つ。1番人気馬の連対率が80%、勝ち星でも3勝なので60%。1番人気馬の成績が安定しています。そこで出走馬中人気を集めそうな馬に注目をすると奇しくも3歳馬2頭が該当しました。

逃げ馬ヴァンドール

まずはロードヴァンドールです。前走神戸新聞杯では相手が悪かったか9着に敗れるも、前々走ではこの条件で2着に入っており現状では人気を集めるだけの戦績を残しています。ただ、反対のデータをご提示すると、このレースは逃げ馬にとって鬼門となっており、過去5年で2着1回となっています。

データ的に一長一短といったところですが、逃げ馬の扱いには定評のある鞍上太宰騎手ということで、期待のほうが上回るように思います。

骨折明けの素質馬タイセイサミット

そして、春先の毎日杯での骨折からの休養明けタイセイサミット。毎日杯で上位争いを演じたスマートオーディンは続く京都新聞杯でも優勝しダービーでも人気を集めた実力馬の1頭。タイセイサミット自身も骨折がなければもう少し話題を集めていたかもしれない馬なので、ここで復活劇を演じられるか。

鞍上は前走から引き続きダービージョッキーの川田騎手を想定しています。

以上、データから導き出されるロードヴァンドール、タイセイサミットに注目し北野特別をご紹介しました。冒頭にもある通り出世レースでもある当レース。近年は若干なりを潜めていますが、ここからまた新たな注目馬が出てくる可能性にも着目し、レースを楽しんでいただきたいです。