武豊と因縁あり?大物馬主の近藤利一氏とは一体どんな人物なのか?

1995年1月。阪神大震災が発生した。今からもう21年も前になるが当時の混乱した状況は今でも覚えている。私は、その日は東京で仕事をしていた。出社前のニュースで、関西地方に大きな地震が発生したと耳にしたまま職場へつくと予想外の大惨事になっていた。高速道路は傾き神戸の街は面影がなかった。家屋を失った人もたくさん出た。当然、自宅を改修したいという人がたくさん出た。

当時の近藤利一氏の馬主としての格は今とは比べ物にならないほど低かった。しかし、この震災で近藤氏が経営する建築会社にも依頼が殺到する。そして近藤氏の会社はみるみるうちに大きな会社になっていく。当然その会社のトップである、近藤氏の収入も一気にアップし、震災から4年後の日本ダービーではアドマイヤベガが勝利するまでに至った。

その後は大物馬主にのし上がっていく。現在では個人馬主の中でも大物中の大物だ。セレクトセールで気に入った馬がいれば最後までセリから下りることはないかなり頑固な一面を持っている。この頑固な一面が時として災いを起こす。その最たる例が。2007年に勃発した武豊騎手との騎乗方法を巡っての大口論だ。結局この件を境に武豊騎手は近藤氏の所有馬に一切騎乗しなくなった。、

いまでも、この2人のわだかまりは全く取れていない。武豊騎手が感情をあらわにするのは非常に珍しい・。よほど頭にきたのだろう。

近藤氏の所有馬には全て(アドマイヤ)の冠がつく。近藤氏は一部の競馬ファンから支持されており(アドマイヤ会)なるものがある。近藤氏の所有馬には素質の高い馬が多いが、騎乗ミスをするとすぐに乗り替わりを命じられるので、あまりかかわりたくないジョッキーも少なくない。

現在、近藤氏の主戦騎手は、磐田騎手と川田騎手が務めている。これが震災前なら、そんなことはできない。騎手を選ぶことなど出来る力を持ってなかったからである。権力を握ってしまった者がどの世界でも上に立つのはもはや必然の流れか?