勝てないケンカはやらない?6頭立てのGⅢ・京都ジャンプS

前回「3頭立てのGⅠ」についてお話しましたが、それは海外、オーストラリアのお話でした。しかし今回は悲しいかなJRAの話。GⅢですが6頭立てというさびしい重賞になったのは、今週京都競馬場で開催される京都ジャンプステークスです。

ニホンピロバロン1強ムードというよりは、ほかの強豪が登録すらしていません。オジュウチョウサンは関東馬ですのでまだわかりますが、この頭数だと着順関係なく出走すれば賞金が稼げますし、かつ障害ですから有力馬だろうが穴馬だろうが、落馬などアクシデントがあるわけです。そもそもなぜ登録すらないのか?

障害馬の過疎化が問題なのか、はたまた番組編成を見直す時期に来ているのかはわかりませんが、今回の京都ハイジャンプほど極端ではないにせよ秋の天皇賞、エリザベス女王杯と、秋を盛り上げる大事なG1レースですらフルゲートになっていません。

「勝てないケンカはしない」という思考で、メンバーを見て登録を決めているともいえますが、1着馬しか賞金がもらえないならともかく、JRAの手当ては世界と比較しても厚いほうだとわたしは考えます。まして、ファンあっての競馬、というのであれば少頭数より頭数がそろったほうが盛り上がるのは、先日のメルボルンカップなどを見ていても想像に難くありません。

登録は陣営が決めることだからJRAからとやかく言えることではないのはわかりますが、大阪杯を来年からGⅠ、そして年末の有馬記念の後にホープフルSをさらに格上げでGⅠに、という動きがあるのはいいのですが、GⅠの数がいくら増えても頭数がそろわないのではファンもがっかりしてしまいます。

GⅠにせよGⅡにせよ、まずは頭数がそろう魅力あるレースを展開してもらいたいですね。