ミッキーアイル種牡馬入り!路線変更、脚質転換、斜行問題など、苦難を乗り越え現役引退

昨年のマイルCS、2014年のNHKマイルCなどマイルG1制覇の実績を持つミッキーアイル(牡6、音無秀孝厩舎)が現役を引退したことが、29日にJRAにより発表された。

ミッキーアイルは、デビュー戦こそ2着に敗れるも、未勝利戦から怒涛の5連勝を果たし、5戦目でG1初挑戦となったG1のNHKマイルCでは見事な逃げ切りで優勝。昨年の2016年は高松宮記念2着、スプリンターズSでも2着、マイルCSで1着に好走し、JRA賞の最優秀短距離馬に選ばれた。

今年も昨年2着の雪辱を果たすべく3月の高松宮記念を目標に阪急杯(G3、3月26日・阪神)から始動する予定であったが、関係者との協議の末、現役を引退し種牡馬入りすることが決定した。

同馬を管理する音無調教師によると、もともとは年内が引退予定であったようだが、種付のシーズンに間に合う今が引退のタイミングとしてはベストということで引退が決定した。

実績だけ見れば優秀だが、輝かしい成功の裏にはこれまで様々な苦労があった。優勝したマイルCSでは降着こそなかったものの、ゴール前での斜行で鞍上の浜中俊騎手には4週間(開催8日間)の騎乗停止処分が科せられ、一部から悪者扱いをされる部分もあった。マイルから短距離路線へ、と思いきやまたマイルへ、さらに逃げから差しに脚質転換など、まわりに振り回されることが多かった苦労人ならぬ苦労馬だが、それでもしっかりと成績を残してきた。今後は種牡馬としての新しい挑戦が待っているが、対応力のあるミッキーアイルなら種牡馬としても活躍してくれるに違いない。

ミッキーアイル号、お疲れ様でした。

ミッキーアイル(牡6)
通算成績20戦8勝[8-4-1-7]。父ディープインパクト、母スターアイル。