少数精鋭とは言いがたい残念な2016年中山グランドジャンプ

本来ならば、昨年の中山大障害の1~3着馬がそろって参戦すべきだった今週末の中山グランドジャンプ。アップトゥデイトは主戦の林騎手が2月に戦線離脱後、阪神スプリングジャンプを使ってここに参戦の予定が結局回避に。そして2着だったエイコーンパスはよくわからない強行ローテで年明けにオープンを2回使った結果か回避、引退となりました。

となると必然的に圧倒的1番人気になるのがサナシオン。逃げ切り濃厚なメンバー構成です。オープン大将のオジュウチョウサン、ワンダフルワールドあたりに印がやや厚めについている時点で、物足りないメンバー構成なのがわかります。

以前ならオーストラリアの怪物級が参戦してくれたり、国際色が多少はあったんですが、今年は日本馬のみ10頭。1着賞金6600万円はヨーロッパ勢からすれば魅力がありそうなものですし、4000m超のレースも向こうは多くあります。それでも毎年参戦がないのは向こうもG1シーズンということもあり、かつ、過酷といえる長距離輸送をしてまで使う価値がないと思われているのでしょうか。

日本馬が負ける姿を見るのが気持ちよかったわけではありませんが、わたしはカラジが好きでした。オーストラリアと日本はお互いによく馬が往来しているお国柄。つい最近もトーセンスターダムが豪州移籍が決まったばかりです。

売上から見ても平地、特に芝のレースに力が入るのは仕方のないことですが、障害競走が好きな競馬ファンも少なからずいるわけですから、もっと外国馬に参戦してもらえる舞台になる位のレベルにならなければ、今まだ支えてくれている障害ファンが離れ、更に予算の減るという負のスパイラルに入っていってしまうのではないか。

フルゲート16頭を大幅に割り、小粒な1勝馬が除外なく参戦できてしまった今年は特に思いますね。