藤田菜七子騎手の初勝利の立役者は的場文男!?

3月24日、浦和競馬の第3レースでアスキーコード騎乗の藤田菜七子騎手が待望の初勝利を挙げました。最後の直線で沸いた歓声は、とても平日の浦和競馬場とは思えないほどのものでしたが、それだけ競馬ファンが待ち焦がれた瞬間だったわけで、馬券を外した方もある意味納得したのではないでしょうか。相変わらず、馬の力以上に人気になってしまいますが、それもいい騎手の一つのバロメーター。一つ勝てば見える景色も変わりますから、さらに勝ち星を延ばすことは間違いないでしょう。

さてざっとレースを振り返ってみると、ケチをつけるわけではありませんが、かなり恵まれた点が多かったことに気づくと思います。最初のコーナーに入るまでに2点。まず、逃げたいコスモメイフェアがすぐさま控えてくれたこと。そしてもう一つがアイヴィトウショウが必要以上に競り掛けてこなかったこと。この2点があったからこそ、アスキーコードはすんなりと楽に逃げることができたのです。

そして初勝利の陰の立役者?とも言えるのが、2枠2番のミカドウェザリアに騎乗していた大井の帝王こと的場文男騎手でしょう。内々ピッタリとアスキーコードの後ろをついて回り、四コーナーで勢いが付けて2番手まで上がったところで手綱を緩める仕草。あとは外から上がってきた2番人気ゴールドスペラーレの脚色をチェックしながら、右ムチを入れながらも外から伸びるゴールドスペラーレの進路をカットするように馬を寄せるまさに名人芸を披露。

いいアシストができたせいか、帝王からハイタッチを求めに行くという何とも珍しい光景を見ることができました。結果的には2馬身差ですから、普通に走っても大丈夫だった可能性もありますが、なにはともあれ「愛を感じた」競馬であったことは間違いありません(笑)。

とはいえ、その後ウインアンビションですぐさま2勝目。斤量の恩恵なく、追える繁田騎手を差し切ったわけですから、やはり藤田菜七子騎手もかなりの大物なのかもしれませんね。