【クイーンS】フーラブライドとレッドリヴェール、真夏の女王に輝くのはどちららか?

記事「【クイーンS】フーラブライドとレッドリヴェール、真夏の女王に輝くのはどちららか?」のサムネイル画像

猛暑が続く今日この頃、夏競馬も熱さを増してきた。8月からは舞台を中京・函館から新潟・小倉・札幌へと移し、いよいよ中盤戦に差し掛かるといった感じか。

今週の注目のメインレースは開催週札幌で開催されるクイーンS(GⅢ・札幌芝1800m)だ。クイーンSはその名の通り、女王達が集まる牝馬限定戦だ。

夏の女達の闘いは半端じゃない。化粧に、日焼け止めクリームに、ダイエットに、オシャレに、とにかく毎日が闘いだ。そんな女達の中でこの夏一番のクイーンを決めるというのだ。

女王の座を賭けた闘いに1頭の牝馬が名乗りでた。フーラブライド(牡6)だ。人間でいえばちょうど30代半ばの現役バリバリキャリアウーマンといった感じか。

彼女は木原厩舎所属のゴールドアリュール産駒。母はヒカルカリーナで名馬メジロマックイーン産駒の母を持つ。なかなかの良血馬である。
昨年は愛知杯(G3)や中山牝馬S(G3)といった牝馬限定戦の重賞戦を優勝して、牝馬ではトップクラスの力を示した。今年は日経新春杯(G2・2着)や阪神大賞典(G2・5着)とステップアップし、牡馬との混合戦で健闘している。前走は天皇賞・春(G1)に挑戦して11着に敗れているが、あの強豪ゴールドシップやダービー馬のキズナを相手に走ってきており、厳しい条件の中でメキメキと力をつけてきている。

大目標は秋のエリザベス女王杯(11/15、G1、京都芝2200m)で、今回は秋の大舞台へ向けての重要な一戦となる。今年の夏はサッカーでなでしこジャパンが女子ワールドカップで準優勝を果たしたが、その結果を残せたのは初戦のスイス戦の入り方が大きくカギを握っていたと感じる。スイス戦を1-0で勝ったことでグループの首位突破を可能にし、移動距離を含め、有利な条件で戦うことができた。

話がそれてしまったがフーラブライドにとってのクイーンSはまさになでしこジャパンのスイス戦。休み明け初戦の入り方は秋のG1戦線を占う上で非常に重要な一戦となる。
牝馬限定戦となる今回のクイーンSでならこれまで戦ってきたメンバーのレベルを考えると実力的には上位と考えて間違いない。前走の天皇賞から約3ヶ月ぶりのレースとなるが気になるのは体調面くらいか。天皇賞時には480kgだった馬体は+16kgの496kgに。身体の太さが若干目立ち、追い切りでも動きが重いように見える。函館に入厩してから7本もの追い切りをこなしてダイエットに勤しんでいる。

一方レッドリヴェールは食が細く、馬体は前走のヴィクトリアマイル(5/17、G1、東京芝1600m)時は430kgと馬体も小柄でスラっとしている。フーラブライドとは正反対である。レッドリヴェールは今回の最大のライバルとも言える馬。フーラブライドよりも2歳若い4歳馬でG1を勝った実力派女子である。ダートでも活躍した経験があるパワータイプのフーラブライドとは違ってレッドリヴェールは芝をメインで活躍してきたキレのあるタイプ。この正反対同士の牝馬対決は見ものである。

まさに華麗なる女達の闘いは始まったばかりである。