休養明けも王者の貫禄が頼もしいレッドファルクス

2016年秋のスプリンターズSを制した王者レッドファルクスが、高松宮記念でその地力の高さを見せられるかどうか注目だ。

レッドファルクスの出世街道は少し異色で、連勝の始まりはダートのオープンレース欅Sだった。この勝利でレッドファルクスは覚醒、CBC賞とスプリンターズSを勝利して3連勝を達成したのだ。わずか半年の間にいつの間にかGⅠを制すほどの力をつけていたのだから、この馬の成長力を褒めるより他ないだろう。

スプリント界に突如あらわれた新星だが、そんなレッドファルクスが高松宮記念をすんなり勝てるかといえば、疑問符がついてしまうのが現状だろう。GⅠ制覇後は勢いそのままに香港スプリントに挑んだが、12着に敗れてしまった。そして、2017年はまだ1度もレースに出走してない。要するに高松宮記念へは悪い流れのままぶっつけでの出走となる。過去の王者たちも高松宮記念へ臨むに際してその多くがステップレースを使っているため、正直不利なのは否めないだろう。つまり、陣営の仕上げがカギとなる。

ただ、心強い点もあるのは確かだ。それは主戦で騎乗予定のM・デムーロ騎手が今年の重賞を勝ちまくっていること。1月中は不調を囁かれたが、気がつけばリーディング1位と絶好調。鞍上の手腕に導かれて戴冠を果たすことは十分可能だ。また、ダート混じりの戦績にはなってしまうが中京では5戦4勝【4-1-0-0】とほぼパーフェクト。高松宮記念は中心馬不在で混戦が予想されるだけに、王者の貫禄は非常に頼もしい。