【富士S予想2016】ロードクエスト小細工なし、一瞬の脚に全てを賭けて

東京土曜メインは第19回富士ステークス(G3)が開催。富士Sはマイルチャンピオンシップの前哨戦だ。マイル界の最高峰へのステップレースだけあって例年骨のあるメンバーが集まる同レース。今年もダノンプラチナとイスラボニータのG1馬が2頭、G1・2着馬のロードクエストといったようにメンバーの豪華さがそれを裏付けている。G3レースにしては十分すぎるほど豪華である。

ロードクエスト、完全にマイル路線へ

中でも人気を集めそうなのは今年の春のマイルG1、NHKマイルCで2着だったロードクエストだ。1800~2000mの重賞でも馬券に絡んで健闘しているが、前走のマイル重賞京成杯オータムHを優勝しここへ進めてきたということは、完全にマイル路線で勝負する決意を固めたと言っていい。全8戦のうちマイル戦に限れば【3-1-0-0】と非の打ち所がないところを見ても、当然の判断だろう。

東京・新潟での好走歴からも左回りはベストで、大外から一気に交わしていく直線一気のスタイルは東京コースとの相性抜群。斤量も55kgと恵まれているし、上がり勝負の展開になれば非常に信頼度の高い一頭であると言えるだろう。今年は登録時点で13頭と頭数が少ないのもプラス。前走重賞を勝利してメンバーの中で一番勢いがある馬でもある。

小細工なしの直線一気、どこまで通用するか?

レース間隔が短いことや直線番長の単純競馬だけではどうかといった不安もあるが、差しが決まるマイルチャンピオンシップの京都1600mを考えても、ここで前で競馬をさせることを試してくるようにも思えない。出遅れる馬だし、ここは小細工なしで持ち味である一瞬の脚に全てをかけて挑んでくるのではないだろうか。

実際陣営が立てている計画の真相はわからないし、どういう競馬をするかはゲートを出るまでわからないが、こういう小細工なしの競走馬は個人的には非常に好みで、なんとも応援したくなるタイプの競走馬だ。

昨年の富士Sの覇者でマイルのスペシャリストであるダノンプラチナや、昨年のマイルチャンピオンシップ3着馬のイスラボニータなど推したい馬はたくさんいるが、マイル路線へ決意を固めたロードクエストに賭けてみるのも面白そうだ。ここで勝てば本番マイルチャンピオンシップはさらに面白くなる。次走は堂々の主役、激走に期待したい。