すみれステークス、7頭立ての寂しい競馬も全頭にチャンスあり

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今年のすみれSは7頭立てと少頭数立て。とはいえ、毎年すみれSは頭数が揃わずふた桁頭数も珍しいレース。ただ、今年に関してはレベルが低いと言わざるを得ないメンバー構成。特に強いと思う馬はいないが、この時期からダービーまでに大きく成長するのでこのレースが終わった後に大物現れるとなっている可能性もある。キャリア3戦目でダービーを勝利したフサイチコンコルドもこのレースの勝ち馬である。主戦騎手の藤田伸二騎手は武豊騎手よりも先に日本ダービーを勝っている。

フサイチコンコルドは和製ラムタラと呼ばれ、日本競馬の歴史に新たな記録を作った馬だが、キャリア3戦目では重賞・トライアルなどを挟まないと本賞金的には出られない年もある。1996年のフサイチコンコルドも抽選対象となったが何とか救われた。その少ないキャリアで、一番人気のダンスインザダークを差し切ってしまった音速の末脚は今でも忘れられない。騎手のありとあらゆる記録を塗り替えていったと言っても過言ではない武豊の日本ダービー初戴冠の期待がかかったダンスインザダークだったが、フサイチコンコルドのおかげで主戦の藤田騎手が先にダービージョッキーとなったのも思い出深い。

すみれSでのフサイチコンコルドの単勝オッズは2.1倍と、断然の1番人気というわけではなかった。数少ない例ではあるが、そんな超大物も誕生する可能性を秘めたすみれSは今年は前評判の高い馬はおらず大激戦が予想される。7頭全てにチャンスがある。人気の優劣はあるが、人気程能力差はないメンバー構成。フサイチコンコルド級の強烈な勝ち方をする馬が誕生すれば面白い。