【エルムS】札幌を震撼させる!"重量級"による快進撃

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8/16の札幌メインレースは「第20回エルムS(G3)」だ。エルムSは北海道で開催されるレースの中で唯一のダート重賞だ。ダートの重賞がなかなか無い中で北海道で唯一のダート重賞ともなれば集まる馬も実績馬が多い。
今年はG3を3勝しているクリノスターオー(牡5、高橋)や、昨年マーチS(3/30、G3、中山ダ1800m)を勝ったソロル(牡5、中竹)、'13年のフェブラリーS(2/17、G1、東京ダ1600m)を勝ったG1馬のグレープブランデー(牡7、安田)などの実績馬が登録している。

そんな中、重賞未勝利のOP馬ジェベルムーサ(牡5、大竹)は札幌の舞台で花を咲かせるべく意欲を燃やしている。馬体重560kg台と大型な馬だがパワフルな捲りが持ち味だ。

2走前は大沼S(6/27、OP、函館ダ1700m)で岩田康誠騎手との初コンビで休み明け初戦のOP戦を制した。約8ヶ月半ぶりのレースだったが、3コーナー手前からまくって好位につけると、そのまま押し切って強気の競馬で快勝した。ブランクを感じさせない勢いのある勝ち方で今後のレースに期待がかかった。

そして前走のマリーンS(7/12、OP、函館ダ1700m)では、スタートで遅れてしまうが早めに捲りに行って4コーナー手前では4番手まで浮上。最後の直線でも一瞬先頭に立ってあわやそのまま行くのでは?と見せ場を作るも、中団で脚を溜めていたソロルとヒラボクプリンスに差されて3着に敗れた。
大沼Sではキレイに捲りが決まったが、マリーンSでは捲りきったところで脚力が一杯になってしまった。逆に大沼Sでは差しが決まらずに3着に敗れたソロルがこのレースで巻き返して勝利した。

前走のマリーンSからエルムSへと駒を進め、舞台は函館から札幌へと移り、OPから重賞へとメンバーのレベルも上がることになる。札幌のダート1700mは函館に比べてコーナーが大回りで全体的に速い時計が出やすいので基本的には逃げ・先行が有利とされている。ジェベルムーサのような捲るタイプの馬なら4コーナーの出口までに好位に押し上げることが出来れば捲りも決まるコースではある。

休み明けからこれまでの2戦を見る限りでは早めに捲って好位に付ける競馬はできている。鞍上の岩田騎手とも次走で3回目の騎乗となり、そろそろ息も合ってきそうだ。近2走で見せた走りはエルムSで勝つための布石だとすれば、エルムSでこれまでで一番のパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。馬格のある馬だけに1回勢いがつけば止まらない。重量級による快進撃に期待したい。