【北九州記念】武豊、ベルカントをアテにしてなかった?

記事「【北九州記念】武豊、ベルカントをアテにしてなかった?」のサムネイル画像

8/23に小倉で開催された北九州記念(G2)は単勝2番人気のベルカント(牝4)が勝利し、前走のアイビスサマーダッシュ(G3)に続いて重賞連勝を果たした。

レースはサカジロロイヤル(牡7)とニザエモン(牡7)がハイペースで飛ばし、その離れた後ろを追走したベルカントが直線手前で絶好のタイミングで抜け出し、そのままゴールを駆け抜けた。1番人気のビッグアーサー(牡4)が直線で猛追するも、これを1馬身半差でおさえての快勝だった。さらに半馬身差の3着には4番人気のベルルミエール(牝4)が入着し、昨年に引き続き牝馬2頭が馬券に絡むレースとなった。

道中の位置取りや抜け出すタイミングも完璧な騎乗で、武豊騎手の騎乗が光ったレースではあったものの、実は武騎手はレース前の19日に自身のブログでベルカントについて「アテにしにくい」と指摘する面もあった。

「メーンの北九州記念はベルカントに騎乗します。アイビスサマーダッシュをミルコ・デムーロで勝っているので、ここを勝てばサマースプリントシリーズの優勝が見えてきます。なんとか役に立ちたいところですが、ちょっとアテにしにくい面があるので「ドンと来い」とも言いにくいところ。その辺の雰囲気は察してください。」武豊オフィシャルサイト

前走のアイビスサマーダッシュではM.デムーロ騎手が騎乗しているが、ベルカントはもともと新馬戦から武豊騎手が主戦騎手として騎乗していた。北九州記念での騎乗は11回目でこの馬のことを一番よく知る騎手と言っても過言ではないだろう。
そんな主戦騎手が指摘する「アテにしにくい面」とは一体何だったのだろうか。距離、ハンデ、状態など、確かにこの馬を不安視するする声も少なくはなかっただろう。しかし蓋を開けてみれば反応も抜群に良く状態は最高に近かったし、前走より1kg増えたハンデも物ともせず、距離も難なくこなしての快勝だった。

武騎手が期待していた以上のパフォーマンスをこの馬は見せてくれたということだろう。武騎手はこれでJRA重賞通算299勝を達成し、300の大台までわずか1勝となった。大記録達成にまた一歩近づいた。

優勝したベルカントは今月2日に新潟で開催されたアイビスサマーダッシュ(G3)に続いて重賞連勝を果たし、全戦績は15戦5勝、重賞は4勝目をあげた。サマースプリントシリーズ優勝に王手をかける価値のある勝利となった。