【しらさぎS予想2025】波乱含みの新設重賞!混戦模様に浮かぶ4頭の有力馬

今年から新設重賞としてスタートする「しらさぎステークス」。このレースは、昨年まで同時期に行われていたリステッド競走・米子ステークスの昇格版であり、番組の基本構造はそのままに重賞化されたものである。
重賞としては今回が初となるが、レース自体は長年行われており、まずは近年の米子ステークスのデータを振り返っておきたい。直近5年間の傾向を見ると、これといった明確なパターンは見られない。馬券に絡んだ馬の当日人気は、昨年が4・3・10番人気、一昨年は10・7・6番人気と、やや波乱含み。さらにその前年が1・6・8番人気、続いて2・1・4、そして2・9・8と続いており、人気傾向に一貫性はない。1着馬が極端な穴になるケースは少ないが、安定した上位人気だけで決着するレースでもなく、妙味のある馬券を狙える条件といえる。
前走の成績を見ると、大半がリステッド競走からの出走で、人気の有無にかかわらず内容的には強調しずらいケースが多い。例外として2020年には、オークス16着から巻き返して勝利した牝馬の好走が話題となったが、近2年では牝馬の出走自体がわずか1頭で、馬券圏内にも絡んでいない。今年はその流れに変化があるか注目される。
勝ち馬の脚質に関しては、基本的には先行勢が優勢だが、それ以外の脚質からも馬券に絡むケースはある。過去3年は5歳・6歳馬の活躍が続いており、年齢的にはこのあたりが中心となりそうだ。一方で、内枠の馬はやや苦戦傾向が見られ、枠順も一つのポイントとなる。
注目馬としてまず挙げたいのは、チェルヴィニア。前走はドバイシーマクラシックで6着。国内ではオークスと秋華賞を制した実績があり、昨年の牝馬二冠馬としての実力は明白だ。ジャパンカップでも4着に健闘しており、ドバイ帰りの緒戦から好勝負が期待できる。
続いてはシヴァース。前走は夢洲ステークス(3勝クラス)を快勝し、阪神マイルで準オープンを突破。きさらぎ賞でも同タイムの3着と実績があり、先行力とコース適性を兼ね備えている点からも、ここでも高いパフォーマンスが期待できる。
3頭目はニホンピロキーフ。前走マイラーズカップでは4着と善戦。マイル戦線では常に重賞制覇が視野に入るだけの力を持つ存在だ。今回は田口騎手から幸英明騎手への乗り替わりとなるが、新たなコンビでどんな走りを見せるか注目だ。
最後に挙げるのがダディーズビビッド。年齢を重ねた今もなおマイルでの好走力を維持しており、前走のG1・安田記念では14着と敗れたものの、2走前の六甲ステークス(リステッド)では完勝。阪神マイルで見せた力を再び発揮できれば、軽視は禁物の1頭となる。
しらさぎステークスは、名称こそ新設重賞ながら、波乱の要素も含む混戦模様。米子ステークスの傾向と照らし合わせながら、有力馬の取捨が問われる一戦となる。初代王者の座を懸けた戦いに注目が集まる。