【府中牝馬S予想2025】傾向激変で浮上する有力馬4頭とは?

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日曜に行われる東京芝1800mの重賞は「府中牝馬ステークス」の名を冠しながらも、内容は大きく変貌を遂げている。

今年からG3に格下げされ、秋のエリザベス女王杯に向けたステップではなくなったうえ、実質的には阪神のマーメイドSを前身とする一戦だ。名称と回次こそ旧府中牝馬Sを引き継いでいるが、過去の傾向やローテーションとは一線を画しており、同名ながら全く別の競走と捉えるべきだろう。

舞台設定は同じ東京芝1800mであっても、時期や出走メンバー、斤量設定の違いから、マーメイドSのデータを活用するのは難しい。結果的に、旧府中牝馬Sの傾向をベースにしつつ、まずは今年1年で新たな傾向を探る必要がありそうだ。

昨年は1番人気が3着、10番人気が2着に入線。3連続で1番人気が馬券内に絡む一方、人気薄の台頭も目立ち、波乱含みの結果となっている。また、5番・6番枠の好走例もあり、外枠勢の苦戦傾向は依然として続いている印象だ。加えて、前走で上位入線していることが好走条件となるが、G1出走組に限っては大敗からの巻き返しも珍しくない。年齢別では、6歳以上の馬の成績が芳しくなく、今回4頭いる6歳馬にとっては試金石となる一戦だ。

このような傾向を踏まえ、注目したいのは4頭。まずはカニキュル。東京マイルの2勝クラスを快勝し、フローラS3着の実績もある実力馬。52kgの軽斤量を活かして先行できれば、昇級初戦でも勝ち負けが狙える。

次に東京芝1800mで4勝を挙げているカナテープ。初音Sを制し、東京コースへの高い適性を示した。重賞初挑戦とはいえ、舞台・斤量ともに好条件が揃っており、53kgのハンデも魅力。展開がハマれば一発もある。

3頭目はシングザットソング。前走ヴィクトリアMでは10着に敗れたが、2走前の愛知杯では2着と左回りの重賞で好走歴がある。実績面では上位で、距離延長さえ克服できれば勝機は十分と見る。

最後はウンブライル。NHKマイルCで2着の実績を持つ東京巧者で、牡馬混合G1で互角に戦ってきた。今回は牝馬限定戦かつ54kgで出走できる点はプラスで、伏兵的立場ながら侮れない存在だ。

春競馬のラストを飾る東京の牝馬重賞。舞台設定こそ変わったが、ここから飛躍の足がかりを掴む馬が現れる可能性は十分にある。新装・府中牝馬Sの初代王者に輝くのは果たしてどの馬か、注目の一戦となる。