【JRA目黒記念2025】データが示す好走条件とは?浮上する4頭をピックアップ

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ダービーの余韻に浸る間もなく、中央春競馬の最後を飾るG2「目黒記念」が開催される。舞台は東京芝2500mのハンデ戦。過去の傾向では、軽量馬の激走は少なく、むしろ実力を備えた重量馬の好走が目立っている。ただし、人気通りの決着にはなりにくく、毎年のように波乱が生じる難解な一戦だ。

人気別成績を見ると、過去10年で1番人気と3番人気がそれぞれ2勝、2番人気が1勝と、上位人気馬の勝率は高くない。一方で、3番人気以内の馬が毎年馬券に絡んでおり、特に直近5年では2番人気以内の好走が続いている。勝ち馬の指名に関しては、とくに信頼できる上位人気馬を中心に考えた方が良さそうだ。

また、舞台設定が同じアルゼンチン共和国杯との相性も良く、同レースで好走実績のある馬には注目が必要だ。長距離適性が問われる東京2500mという特殊な条件に加え、G1級の馬が少ない構成であることもあり、スタミナと立ち回りが問われる。

年齢別成績では、6歳馬が【3-4-3-31】と安定した結果を残しているが、4歳馬の3勝、5歳馬と7歳馬の各2勝も含めて、世代間の差は大きくない。極端に年齢にこだわる必要はないだろう。

前走レース別では、日経賞組が【4-1-2-11】と圧倒的。特に当時もある程度の人気を集めていた馬が中心で、今回の目黒記念でも人気を落とさず臨めるかどうかがポイントになる。逆に前走が非重賞なら勝ち負けレベルの内容が必要不可欠だ。

脚質面では先行馬が人気に関係なく馬券になる傾向があり、後方待機組は上位人気でなければ厳しい。一方、騎手の傾向を見ると外国人騎手の活躍が目立ち、G1常連の日本人騎手は苦戦気味。この点も予想の際に見逃せない要素だ。

以上を踏まえて、注目馬は以下の4頭。

まずは菊花賞・3着の実績が光るアドマイヤテラ。前走は2600mの大阪ーハンブルクCを制した実績もあり、長距離戦が得意な武豊騎手とも相性バツグンだ。自分でレースを組み立てられる馬で、3度目の正直で重賞制覇を狙う。

2頭目は湾岸ステークスを連勝で制したスティンガーグラス。長距離で3戦3勝とパーフェクトな成績に加え、鞍上は5戦して【4-1-0-0】とオール連対中のルメール騎手。斤量も手頃で、勢いのままに重賞初制覇の可能性は十分ある。

3頭目は日経賞8着から巻き返しを狙うマテンロウレオ。中距離中心のキャリアながら、アメリカJCC2着などスタミナ型のレースでも好走実績があり、ここでも軽視は禁物。

そして4頭目はディープモンスター。金鯱賞5着などG2でも戦える力を持ち、東京2500mは合う可能性が高い。伏兵として一発の魅力を秘めており、馬券的妙味もある。

春の終わりを告げる目黒記念。激戦のダービーデーの締めくくりにふさわしいタフな一戦を制するのは、実力と適性を兼ね備えた1頭だ。ハンデ戦特有の難解さを楽しみながら、波乱の結末を見届けたい。