【JRA高松宮記念2025】データが示す意外な傾向!導き出された有力馬4頭とは?

春のG1シリーズがいよいよ幕を開ける。その開幕戦となるのが、高松宮記念だ。このレースは毎年波乱の展開が多く、昨年こそ比較的落ち着いた決着だったものの、1番人気、3番人気、4番人気が馬券圏外に飛ぶ波乱含みの結果となった。
過去10年の成績を見ても、1番人気の成績は【1-1-1-7】と極めて不安定で、人気を集めた馬が信頼しづらい傾向がある。その一方で、2番人気の馬は【2-5-0-3】と安定した好走を見せており、今年も2番人気に支持される馬がどの馬になるかが大きなポイントとなるだろう。
また、近年の傾向として、2着には牝馬が多く絡んでいる点も見逃せない。昨年と一昨年はナムラクレアが2着に入り、2022年もロータスランドが2着に食い込んでいる。この流れを踏まえると、「2番人気」もしくは「牝馬」を中心に馬券を組み立てるのが有効な戦略になりそうだ。特に、牝馬が2番人気に支持された場合、その信頼度はさらに増すだろう。牝馬が前走で重賞を勝利している場合、好走率がさらに上がる傾向があり、昨年のナムラクレアこそ前走2着だったものの、十分な実力を示していた。
次に、前走レース別の成績を見てみると、シルクロードS組が過去10年で5勝、阪急杯組が6頭馬券に絡んでいる点が注目に値する。さらに、香港スプリントや京都牝馬S組も少数ながら好成績を残しており、これらのステップレース組を軽視するのは危険だ。
脚質の傾向を見ると、「先行」と「差し」がそれぞれ4勝を挙げ、「逃げ」と「追い込み」は1勝ずつ。年によって前有利の展開と後方勢が台頭する年に分かれるが、今年のメンバー構成を考えると前に厳しい展開が予測される。年齢別では「5歳」が4勝と健闘しているが、3着以内の回数で見ると6歳まで大きな差はなく、実績があれば十分戦えると考えてよいだろう。
以上のデータを踏まえ、今年の注目馬を4頭挙げる。
1頭目はトウシンマカオ。昨年の高松宮記念では6着に敗れたが、秋のスプリンターズSでは2着に好走。中京1200mではセントウルSを快勝しており、コース適性は高い。前走の香港スプリントでは9着だったものの、海外遠征明けのここは巻き返しが期待できる。
2頭目はエイシンフェンサー。オープン慣れしてきたタイミングでのG1挑戦となるが、前走のシルクロードSでは9番人気ながら55kgを背負い快勝。中団追走から抜け出したレース内容は評価でき、勢いのある牝馬候補として注目したい。
3頭目はカンチェンジュンガ。阪急杯を制し、4戦連続で上がり最速をマークしている点が魅力。道中でしっかりと脚を溜めることができれば、終盤の直線勝負で見せ場を作る可能性が高い。鞍上の武豊騎手とは2年ぶりのコンビ復活となるが、重賞勝利の勢いそのままにG1制覇を狙う。
最後にオフトレイル。前走のオーシャンSは9着だったが、初めての1200m戦で戸惑った部分もあった。1400m戦ではスワンSで2着、阪神Cで3着と好走しており、スプリント重賞の適性は十分。2度目の1200m戦となる今回は、前走からの上積みが期待される。
こうしたデータやレース傾向を考慮すると、今年の高松宮記念も波乱含みの一戦になりそうだ。果たして、どの馬が春のスプリント王に輝くのか。注目の一戦となる。