【皐月賞2025予想】1勝馬の伏兵アロヒアリイ、父譲りの末脚で勝機掴めるか?

日曜の中山メインはクラシック第一弾「皐月賞」が開催される。昨年末のホープフルステークス上位馬をはじめ、重賞やステップレースで確実に権利や賞金を積み上げてきた馬が今年も集結した。
注目の中心は、無敗の三冠候補とも囁かれるクロワデュノール。高い評価は頷ける1頭だが、ここまでの戦績を見れば、今回揃った相手も楽ではない。各陣営も虎視眈々と戴冠を狙っており、わずかな要素の差が勝敗を分けるレースとなるだろう。
そんな中で注目したいのが、弥生賞3着で出走権をもぎ取ったドゥラメンテ産駒のアロヒアリイだ。新馬戦では1番人気に応えて快勝。続く1勝クラスでは2着に敗れたが、初の重賞挑戦となった前走・弥生賞で3着に入り、ギリギリで皐月賞の切符を掴んだ。今年の皐月賞は、2勝していても賞金が足りずに出走できなかった馬がいるほどの激戦。1勝馬での出走は奇跡的であり、その意味でもアロヒアリイの前走3着は極めて価値が高いと言える。
この馬に注目する最大の理由は、やはり前走弥生賞の内容。スタート後、ファウストラーゼンの強引な捲りに巻き込まれてポジションを最後方まで下げたアロヒアリイ。しかし、ラスト600mから怒涛の追い上げを見せ、4コーナーでは大外を回して直線に突入。差し切りには至らなかったが、荒々しくも力強い末脚は、まさに父ドゥラメンテを思わせるものだった。そのドゥラメンテは皐月賞で、直線で大きく外に膨れながらも豪快に差し切って勝利した。それは、後の大活躍の序章となった一戦だった。その再来を彷彿とさせる走りを、アロヒアリイは弥生賞で見せたと言って良い。
今回は18頭立てとなるが、重賞挑戦2戦目、ファウストラーゼンの捲り競馬を2度目の経験、鞍上・横山和生騎手とのコンビも2度目、そして舞台の中山2000mも3度目。前走以上の上積みは必至であり、弥生賞で果たせなかった父の皐月賞再現を成し遂げる素地は整った。
今年の皐月賞は、父ドゥラメンテが見せた勝ちっぷりの再現を期待して、夢を託された子のアロヒアリイを有力視したい。