夏競馬も終盤戦です。夏の新潟開催を締めくくる重賞、そしてサマー2000シリーズの最終戦である「新潟記念」が開催されます。秋のG1シーズンも迫ってきたということで、夏のハンデ重賞ながらもここから秋のG1に駒を進める馬も少なくありません。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみましたので、各馬を考察してみたいと思います。
ザダル(牡5、手塚貴久厩舎)
前走のエプソムCを快勝し、重賞初制覇を果たしたザダル。5勝の内3戦が左回りで、東京のプリンシパルSや前走のエプソムC、新潟の関越Sを勝っているように直線の長い左回りはベスト舞台。距離は1F延長となりますが、秋の目標は天皇賞秋ですし、3歳時には2000~2200mもこなしていた馬なので、問題はなさそうです。得意舞台で重賞連勝となるかに注目です。
トーセンスーリヤ(牡6、小野次郎厩舎)
前走はサマー2000シリーズの第2戦である函館記念を快勝したトーセンスーリヤ。ハイペースの中、3番手を追走し直線後続に3馬身差をつける強い勝ちっぷりでした。昨年の新潟大賞典も勝っており、新潟2000mには不安なし。鞍上は今年すでにキャリアハイの成績を挙げている横山和生騎手で、前走から引き続き手綱を握る点も好材料。差しを得意としている有力馬が多く、この馬向きの展開となりそうなここは好勝負が期待できそうです。
リアアメリア(牝4、中内田充厩舎)
昨年のローズSの覇者、リアアメリア。同レース勝利後は不振が続いていますが、キャリア3勝中2勝を左回りで挙げており、左回りへ替わる点はプラス。また、3歳時に好走していた2000mへ距離が伸びる点もプラスに働きそうで、近走の中では一番良い舞台へ戻ってきた印象です。近走は出脚が悪くなっている点も気がかりですが、この条件で得意のスローの展開になれば上位は狙えそうです。昨年までの主戦騎手である川田将雅騎手へ手綱が戻る点も好材料で、久々のコンビで逆襲を狙います。
ボッケリーニ(牡5、池江泰寿厩舎)※京都大賞典へ
昨年の中日新聞杯を制し重賞初制覇を果たしたボッケリーニ。今年は小倉大賞典・2着、新潟大賞典・5着、中京記念・6着と結果を出せていませんが、新馬戦と前走の中京記念以外は掲示板を外していない堅実さがあります。先行押し切り、中団差し切りと位置取りは様々ですが、終いの脚は確実に繰り出してくる馬です。小回りのコーナーリングはあまり得意ではないので、直線の長い新潟は合うでしょう。