9日、有馬記念で11着だった橋田満厩舎のアドマイヤデウス(牡6)が、梅田智之厩舎に転厩したことが明らかになりました。そして翌日10日、転厩先の梅田師はオーストラリアのザBMW(豪G1、3月25日、ローズヒルガーデンズ競馬場・芝2400m)参戦を視野に入れていることを発表しました。
現在はアドマイヤデウスは滋賀県のノーザンファームしがらきで放牧中。2017年は初戦が初めての海外とハードルは高いですが、新厩舎で新境地開拓と新しい変化が重なり、これらが復活する良いきっかけになってくれれば幸いです。
低迷する橋田厩舎、今年は巻き返せるか?
橋田厩舎といえばダービー馬のアドマイヤベガや、エリザベス女王杯を勝ったアドマイヤグルーヴなどのG1ホースを手がけており、「橋田厩舎=アドマイヤ」というイメージが強かったですが、昨年夏には良血で高額馬のアドマイヤアゼリも須貝尚介厩舎へ転厩し、最期のアドマイヤ2歳馬が橋田厩舎から消えました。
アドマイヤのオーナーである近藤利一氏と橋田満師はともに馬主と調教師として駆け出しの頃から深い親交があり、コンビで数々のG1を制覇してきました。しかし近年の橋田厩舎は過去の勢いはすっかりなくなり、2016年の勝利数は僅か9勝と低迷中。近藤氏も勝利数が3年連続で落ち込んでおり、結果が出ない厩舎にいつまでも馬を預けておく余裕はない状況と言ったところでしょう。
最近は須貝尚介厩舎や友道康夫厩舎といった関西の若い調教師の活躍が目立っており、良い馬が集まらずに低迷している厩舎は橋田厩舎だけではないはず。そんな中でも橋田厩舎は、2017年の初戦であった3歳新馬戦をダイワメジャー産駒のスズカメジャーで勝利し、素質を感じさせる走りを見せて幸先の良いスタートをきっております。古強者の厩舎ならではの強みを今年は見せてもらいたいですね。