今週末の中山メインは古馬の中距離重賞、第58回アメリカジョッキークラブカップ(G2)、通称AJCCが開催されます。中山の芝2200mで行われる同レースですが、1800mを超える中距離戦で外回りを使用するのは2200mのみ。1800、2000、2500とは別で考えなければなりません。
過去の勝馬には同距離・同コースであるオールカマー(G2)を勝ったヴェルデグリーンや、そのオールカマーで3連覇を果たしているマツリダゴッホ、AJCC2連覇を果たしたネヴァブション、AJCCで1着1回、2着2回と3度連対を果たしているエアシェイディなど、中山芝2200m巧者が好走する傾向にあります。中山巧者はセオリーとして当然重視しますが、中でも同距離の2200mを好走している馬を狙っていくのが良さそうです。
中山2200m巧者の”ゼーヴィント”、ここはベストの舞台
今年の出走予定馬の中で中山芝2200mで好走経験のある馬は、ゼーヴィントです。
ゼーヴィントは昨年、同距離・同コースであるセントライト記念(G2)でディーマジェスティのクビ差の2着に入着しており、実績的にも十分魅力的な馬です。昨年夏のラジオNIKKEI賞(G3)で重賞初挑戦にして初勝利をあげ、その後セントライト記念2着、福島記念2着とオープンに上がってから崩れておらず安定した走りを見せております。
明け4歳はまだまだ走るディープインパクト産駒ですし、母のシルキーラグーンは距離こそ違えど中山外回り1200mのオーシャンS(OP)を連覇しており中山の外回りは得意だった馬、母父は皐月賞や有馬記念の勝ち馬を多く輩出している種牡馬のブライアンズタイム。実績的にも血統的にもここはベストの舞台と見て良いでしょう。
相手には前走天皇賞春4着のタンタアレグリアや、ダービー馬のワンアンドオンリー、エリザベス女王杯2着のシングウィズジョイなど、G1で好走歴のある馬もおりますが、タンタアレグリアは中山コースとは相性が悪く長期休養明け、ワンアンドオンリーも約2年弱馬券に絡んでおらず長い間不振から抜け出せずにいますし、シングウィズジョイも牡馬相手の重賞戦では実績がなく不安は大きいです。
条件的にもプラス材料の多いゼーヴィントが一番信頼度が高いと見てます。ここを突破できれば今年の楽しみも広がる馬ですし、年明け初戦はすんなり勝って気持ちのよいスタートを切ってもらいたいところです。