17日、京都の9R雅ステークス(1600万下、京都・ダ1800m)で1枠1番の発走となったブチコでしたが、スタート前にゲートをくぐろうとして前扉を破損。これにより大外からのスタートとなり、4着に敗れる結果となりました。
昨年は2戦連続でゲートをくぐり抜け負傷するトラブルを起こし、競争除外。ブチコのゲート難はもはやお家芸のような感じとなっておりますが、今回3度目のゲートトラブルですから、いよいよ「引退」を望む声も強くなってきました。インターネットの某掲示板では「惨事が起きる前に引退させるべき」「もう繁殖に上げていいのでは」「怪我する前に繁殖に上げて」といった声が多く見られました。
ツイッターではフォロワー5000人超え、多くのファンに愛される1600万下勝ちの異例の”アイドルホース”
こうしたネットでの反響などを見る限り、かなり人気がある馬であることが分かります。昨年9月にブチコのツィッターアカウントが開設され、すでに約3ヶ月足らずで5000人近くのフォロワーを集めており、アイドルホースとして多くの人気を集めております。ツィッターの内容を見る限り調教助手の橋本真悟氏が管理しているものだと思われますが、橋本調教助手とブチコの仲の良さは巷では有名。ツイッターを見ても、めいいっぱいの愛情を込めてブチコを飼育していることが分かります。
パドックで手綱を引く厩務員の橋本氏に甘える可愛らしい姿が印象的でしたし、昨年船橋競馬でゲートをくぐったあと、厩務員の彼を見かけるなり嬉しそうに駆け寄る姿はまるで飼い主を見つけて喜んで駆け寄る子犬のようでした。競走馬と厩務員の絆が深いことは賞賛に値しますが、競走馬は犬でもなければペットでもありません。レースを走って勝つことが競走馬としての目的で、勝つことに価値があります。
単なる”客寄せパンダ”では終わらない?!走りさえすれば強い馬
ブチコも、前走はあれだけゲートでトラブルを起こしたにも関わらず、4着に入着するくらいの力はある馬ですから、走りさえすればオープンでも十分勝負できる力は持っているはずです。珍しいブチ模様で話題を集めてはおりますが、単なる客寄せパンダで終わるには惜しい馬です。気性面の問題を克服するのも厩務員の仕事であり、愛馬が勝ってくれることは何より嬉しいに違いありません。
とは言えブチコももう5歳ですし、これだけお騒がせしているのだから、まわりの人やブチコ自身が怪我をする前に引退して繁殖牝馬として活躍するのも1つの手ではあるようにも思えます。
今回の件で再度発走調教再審査を課されてしまったブチコは、2月16日まで出走停止処分となり、停止期間満了後に開催競馬場で発走調教再審査を受ける予定となっております。再度ゲート審査をして、次走を目指すことになるのか、それともこのまま引退かは定かではありません。
アイドルホースとしての活躍は目覚ましいブチコですが、実績だけ見れば1600万勝ちの馬。昨年は麦秋ステークスで競走除外で9億円超の返還があったことなどを含めても、陣営としても慎重にならざるを得ないでしょう。
しかし、一昨年ゲートで暴れて約120億円をパァにした例の馬といい、なんと白い馬によるトラブルの多いこと・・・。「出来の悪いやつほど可愛い」とは良く言ったもので、色々やらかすからこそこらだけファンが多いのかもしれませんね。かくいう筆者もブチコが好きなファンの一人、またターフで活躍する姿が見れるのを期待して待ちたいと思います。