両前脚の蹄に不調があるとして治療中の2歳馬エストソルシエールが右後ろ脚の蹄骨も下がり気味であるとして、さらなる治療を受けていることが明らかになりました。
所有クラブは阪神サラブレッドクラブですが、クラブの公式発表によると体調面には問題なく、丁寧に治療を続けてはいるものの、一進一退でどうなるかわからない、というのが現状のようです。
未デビューの2歳馬の重篤とも言えない怪我の行方に多くの競馬ファンが固唾を飲むにはこのエストソルシエールの血統に理由があります。エストソルシエール、父はステイゴールド、母はオリエンタルアート、そうみなさんご存知のドリームジャーニー、オルフェーヴルの全妹にあたります。
オルフェーヴルと言えば、つい先日JRA顕彰馬に選出されたばかり。この兄弟は実に活躍し、失敗扱いのリヤンドファミユ・アッシュゴールドも偉大な兄と比べなければ勝ち星をきちんとあげられているだけ十分。
それでも殊更エストソルシエールに注目が集まるのは、このカップリング5頭目にして初の牝馬だからに違いないでしょう。これが牡馬であれば、雑な言い方かもしれませんが、多少の無理をおしてデビューさせていた可能性も否めません。
しかしながら、黄金配合とまで言われたこの血統を母系で残せる唯一の産駒にもしもの事があってはいけないため、十分以上に注意しての治療に励んでいることと思います。無事に治療に成功し、競走馬としてのデビューを果たし、見事な走りをみせてくれることが理想ではありますが、百歩譲ってデビューが難しかったとしても、無事に子供を残すことのできるよう、健康な馬体を守ってほしいところでございます。