東京競馬の土曜メインは阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦「アルテミスステークス」です。年末の女王決定戦然り、翌年の牝馬三冠路線を占う上でも見逃せない一戦と言えるでしょう。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので、各馬を考察していきたいと思います。

フォラブリューテ（牝2、宮田敬介厩舎）

新潟1600mのデビュー戦を4馬身差で完勝したフォラブリューテ。前半は緩やかなペースを控えて追走し、ラスト3Fから11秒台連発の速い流れを、自身ラスト1F上がり最速33秒0の脚で差し切る強い競馬を披露しました。デビュー戦で434kgと小柄な牝馬ですが、非凡な瞬発力は魅力です。マイルCSを制したG1馬ブルーメンブラットを母に持つエピファネイア産駒という良血で、マイラーとしても期待度の高い1頭です。

ミント（牝2、友道康夫厩舎）

新潟1600mのデビュー戦を3馬身半差で快勝したミント。多頭数の外枠から出遅れスタートと序盤はいまひとつでしたが、じわじわと馬群に取り付いて難なく流れに乗ると、直線は絶好の手応えで外に進路を取って鋭く差し切る強い内容でした。484kgと馬格もしっかりありながら唯一この馬だけが上がり33秒台をマークしており、格の違いを見せつけました。新潟と同じく直線の長い東京に替わってもまったく問題はないはず。ここでも楽しみな1頭です。

ロムネヤ（牝2、国枝栄厩舎）

中山1600mのデビュー戦を逃げ切り勝ちしたロムネヤ。セレクトセールで2億2680万の値をつけた評判馬が、強い勝ちっぷりでしっかりと期待に応えました。レースは内枠からスムーズにゲートを出て先手を取ると、直線はマークしていた番手の馬との叩き合いをクビ差で競り勝つという僅差の決着でしたが、この馬自身は余力十分に凌いでおり、着差以上に強い競馬を見せました。初戦から見せた競馬センスと折り合いのスムーズさから控える競馬もできそうで、次はどんな競馬を見せてくれるのか楽しみな1頭です。