オーストラリアンターフクラブ(ATF)が現地時間2月1日に、「ザ・エベレスト、世界で最も高額な芝レース」と題し、賞金総額1000万豪ドル(日本円にして約8億6000万円)に設定される予定の芝レース「ザ・エベレスト」の新設を発表した。
現時点で芝の世界最高賞金を誇るのは500万ユーロ(約6億1000万円)の凱旋門賞で、2018年には530万ユーロ(約6億4800万円)に増額予定という話もあるが、それを加味してもザ・エベレストはこれを大きく上回る賞金額だ。1200mで行われるレースだけでなく、芝で行われるレースの中では世界最高賞金となる。
レースの形式はオーストラリア競馬の中でも特殊な形式で、地元オーストラリアを含め、国際的に出走枠を60万豪ドル(約5100万円)で売り出す予定となっている。枠は全部で12枠用意されており、枠の購入者は出走枠や出走馬を取引する権利が与えられる。これは先日アメリカで行われた新設G1でダートの世界最高賞金額を誇るペガサスワールドCのモデルと似ており、レース形式は同競走がモデルとなっている。
シドニーを州都とするNSW州(ニューサウスウエールズ州)の競馬の管理母体である「レーシングNSW」の会長で、オフィサー(AO)という名誉あるオーストラリア勲章を持つラッセル・ボールディング氏は「ザ・エベレストはシドニーのレースのゲームチェンジャーとなる。一流の国際的競争者に対し、オーストラリア最高のスプリントの舞台を提供する。」とコメントし、世界最高峰のスプリント戦を世界へアピールした。
なお、開催はロイヤルランドウィック競馬場・芝1200mで行われ、毎年10月の第2土曜日に開催される予定。今年の開催は2017年10月14日の予定となっている。