花の33期生!?今年は横山、岩田、木幡の息子2名が卒業!

毎年、JRAの騎手課程達が卒業を迎える2月頃になると、未来のスター騎手候補に今のうちからツバつけておこうと各卒業生達をチェックするのだが、今年もその季節がやってきた。

昨年の騎手課程32期生は、16年ぶりの女性騎手となる藤田菜七子騎手が世間を大いに賑わせてくれた。結局、勝利数は32期生の中では一番下となったが、話題性はだんとつでトップだった。デビューから一ヶ月もしないうちに重賞に初参戦、JRA代表として武豊騎手とマカオへ海外遠征など、デビュー1年目の騎手としては異例とも言えるほど数々の経験を積んできた。

ただ、いかんせん話題性だけが一人歩きしている感じは否めない。昨年の勝利数は僅か6勝。45勝をあげて昨年の最多勝利新人騎手に輝いた同期の木幡巧也騎手には大分差をつけられた。最近は菜七子フィーバーもやっと落ち着いてきたという感じで、いよいよ実績が問われてくる2年目は彼女にとって試練の年になりそうだ。

今年卒業する33期生は色々”ヤバイ”!

さて、気になるJRA騎手課程33期生だが、今月7日に無事卒業式が行われた。

中でも気になっているのは横山典弘騎手の三男である横山武史(よこやまたけし)くんだ。父である横山騎手が「あいつはマジで“ヤバい”から覚えとけ。恐らく、相当なもんになる」と記者に豪語したほどの逸材だ。

実際に競馬学校での実績は素晴らしい内容ばかり。昨年秋に行われた騎手課程第33期の模擬レースでは第2、第3、第4レースを勝って3連勝。全8戦の総合ポイントで行われる「競馬学校チャンピオンシップ」では見事に優勝し、卒業式の日に表彰を受けた。

三男が正式に騎手となれば、横山一家はこれで騎手が3人になる。ご存知現役騎手の父・典弘と、長男の和生、そして三男の武史だ。

”競馬はブラッドスポーツ”は馬にも人にも当てはまる格言だった!

横山ファミリーの新たな騎手誕生も注目すべきニュースだが、新たな騎手が加わる一家は横山家だけではない。

今年の33期生からは、同じく競馬一家である木幡ファミリーからも卒業生が出る。昨年は木幡初広騎手の次男で、上でもあげた32期生の木幡巧也騎手が卒業し、今年は三男の木幡育也(こわたいくや)くんが卒業する。長男の初也も入れるとこれで木幡ファミリーは騎手が4名になる。

さらに昨年は猿ダンスなどとも形容される独特な騎乗フォームで有名な岩田康誠騎手の息子、岩田英利久(いわたえりっく)くんも競馬学校へ入学し、デビューへ向けて着々と準備している。

今年の33期生は何とも豪華な顔ぶれで、二世騎手達の活躍も非常に楽しみな1年になりそうだ。それにしても、毎年こうも立て続けに二世騎手が誕生するとは・・・。「競馬はブラッドスポーツ」とはよく言うが、これが騎手にも当てはまる格言だったことに関心すると同時に、つくづくその通りだなと思った。

父子・兄弟同士だけの完全身内対決のレースが実現する日もそう遠くないかもしれない。