今週から4週間にわたって開催される小倉競馬。小倉競馬場と言えば(2コーナー付近から上がり勾配が設けられてはいますが)、「平坦」「小回り」という印象を持つ方がほとんどだと思います。競馬新聞などでも「平坦で粘りが増せば・・・。」とか、「小回りで機動力を生かしたい。」といったコメントを多く見かけることでしょう。
そのようなコース形態ですので、時として「適性」が「能力」を凌駕するパターンもしばしば。今回は明日の10Rあすなろ賞の予想も踏まえて、「小倉芝2000」を血統面からアプローチしていきたいと思います。
小倉芝2000の種牡馬成績を見てみると、ディープインパクト・キングカメハメ・ハーツクライが上位3頭。とはいえ、社台グループの一極集中でこれらの産駒頭数が多くなっているわけですから、これは当然と言えば当然の結果ですよね。なので、もっと範囲を狭めてより使えそうなデータを導きたいと思います。
小倉芝2000と言えば、小倉記念。その小倉記念の過去10年の上位3頭の血統馬を見てみると、この舞台に強い血統が炙り出されてきます。
- 2007年 1着 サンレイジャスパー(父ミススシャルダン-トニービン)
- 2009年 1着 ダンスアジョイ(母父トニービン)
- 2010年 1着 ニホンピロレガーロ(父アドマイヤベガの母父トニービン)、2着バトルバニヤン(父ジャングルポケット-トニービン)
- 2011年 2着 キタサンアミーゴ 3着 リクエストソング(ともに母父トニービン)
- 2013年 1着 メイショウナルト(父ハーツクライの母父トニービン)
- 2014年 1着 サトノノブレス(母父トニービン)
- 2016年 1着 クランモンタナ(母父トニービン)
どうでしょう?少し力技の部分も無きにしも非ずですが、小倉芝2000ではとにかく「トニービンの血を持つ馬」が抜群の強さを見せていることがわかると思います。この結果を踏まえて、明日のあすなろ賞のメンバーを見渡してみてると・・・。
いました、2枠2番のジャコマルの母父がトニービン。前走はサトノアーサーの強さが際立つ一戦でしたが、鞍上とのリズムが合わないながらも見せ場を作ったこの馬のレース振りも、なかなかのものでした。トニービンの血が爆発するコースに移って、今回は初勝利を挙げた横山和生騎手とのコンビも追い風となるはずです。