香港国際競走のフィナーレを飾るのは2000mの「香港カップ」です。日本勢が最も活躍しているのがこの香港カップで、一昨年はウインブライト、昨年はノームコアと直近2年は日本勢が勝利。果たして日本勢の3連覇はなるのか?今回は出走予定馬の中でも上位人気が予想される前評判の高い馬を3頭ピックアップしてみました。
ラヴズオンリーユー(牝5、矢作芳人厩舎)
前走のブリーダーズカップF&Mターフを制し、日本調教馬による史上初のブリーダーズカップ制覇という歴史的快挙を成し遂げたラヴズオンリーユー。春はドバイシーマクラシック・3着、香港のクイーンエリザベス2世C・1着と今年は海外で大活躍。今回と同じシャティン競馬場の2000mで行われたクイーンエリザベス2世Cを勝っており、条件的には全く問題はありません。日本には戻らずアメリカに滞在したまま香港カップへ向けて調整されていますが、クイーンエリザベス2世Cの時もドバイから直行しており現地調整も慣れたもの。不安な材料が少なく、今回もしっかり能力を発揮できそうです。有終の美を飾って現役を終えられるかに注目です。
レイパパレ(牝4、高野友和厩舎)
今年の大阪杯を制し、G1初制覇を果たしたレイパパレ。三冠馬コントレイル、マイル女王グランアレグリアといった格上の強豪を相手に逃げ切る強い内容でした。秋はオールカマー・4着、エリザベス女王杯・6着と近2戦は崩れていますが、気難しい面もある同馬にとって2200mはやや距離が長すぎた印象も受けます。大阪杯以来となる2000mへ戻る今回は巻き返しのチャンス十分。今回はあまり逃げの手を打たないC.スミヨン騎手とのコンビということで番手か控える競馬をさせる可能性もあり、真価を問われる一戦となりそうです。
ヒシイグアス(牡5、堀宣行厩舎)
今年初戦の中山金杯を制し、重賞初制覇を果たしたヒシイグアス。続く中山記念も勝利し、重賞を連勝。いよいよ本格化を迎えたという印象でしたが、体質面で弱いところがあり、招待を受けていた香港のクイーンエリザベス2世Cを回避。約8ヶ月の長期休養を経て、復帰戦となった前走の天皇賞(秋)は5着に敗退。良化途上の状態でG1初出走、大外枠の不利と、条件が合わない中での掲示板確保なら悲観する必要は無いでしょう。輸送や現地での調整など課題は残されていますが、本格化してからまだ底は見せておらず、ひと叩きされてもう一段の良化も期待できる今回は巻き返しが期待できそうです。