今年9月に小倉競馬場の2歳新馬戦でデビューしたドウデュース。レースは好位を追走し、直線では抜け出して叩き合いに競り勝つ好内容。続く前走のアイビーSではプラス12kgとやや太めでしたが、スローペースを好位で我慢し、直線抜け出すと後方からの追撃もしっかり凌いで勝利と危なげない競馬で快勝。
前走の時点で506kgと大型馬で、その馬格からも分かるようにパワーがあり、操縦性の高さもあるので今のタフな阪神のマイルはおそらく合うだろう。距離も2000mくらいまではこなせそうな気配があり、馬場やコース適性についての不安はそこまでない馬である。
さて、馬以上に気になるのが、JRA・G1完全制覇まであと僅かという状況の武豊騎手だろう。ホープフルSがG1へ昇格する以前は、同レースの勝利で完全制覇達成というところまで来ていた。リーチをかけて挑んだ2015年はエアスピネルで僅差の2着、2019年はタイセイビジョンで2着惜敗と、完全制覇の壁となって長年立ちふさがってきたのがこの朝日杯FSだ。
ドウデュースには新馬戦とアイビーSの両レースで手綱を握っており、相性は全く問題なし。気性も良く、直線はしっかり追い出しを待つシーンも見られ、折り合い面の不安もなさそうだ。まさに優等生タイプという感じで、こういうタイプは武豊騎手と合う。
中々の好メンバーが揃った前走のアイビーSでは、直線持ったまま先頭に駆け上がると、ラスト3Fは11秒台を連発してあっさり快勝し、着差以上の強い勝ちっぷりを披露。アイビーSの過去の勝ち馬を見ると、2016年のソウルスターリングは後の阪神JFとオークスを快勝。2018年のクロノジェネシスはG1を4勝してトップホースの仲間入りを果たしており、昨年の勝ち馬オーソクレースもホープフルSで2着に好走と、近年は“出世レース”としても注目されているように臨戦過程も申し分ない。
コース適性、脚質・距離の適性、臨戦過程、コンビ相性など、あらゆる部分で好条件が揃っているドウデュースとのコンビで挑める今年は、いよいよ初V達成となる可能性が高そうだ。