エンパイアメーカーがアメリカに帰国することが正式に決定しました。国内での種付け頭数が減少傾向にあることと、米国の複数の牧場から強いオファーがあったことによります。
日本での産駒でいえば、ダンスパートナーとの息子フェデラリスト、今年の2歳にはダンスインザムードとの産駒カイザーバルが9月の新馬勝ちをおさめており、非サンデー系としてキングカメハメハに次ぐ逸材となるのではないかと見ていましたが、日本での成績は今ひとつといったところでしが、母国アメリカではエンパイアメーカーの仔パイオニアオブザナイルのさらに子供アメリカンファラオが3冠達成したことにより見直され凱旋帰国といえる形になりました。
日本でも良血牝馬に多く種付けされていただけに残念といえば残念ですが、期待されて日米を騒がせた血統だけに母国凱旋を素直に喜びたいところです。日本の非サンデー系種牡馬としては、ハービンジャーがかなり期待はされていますが、今のところG1勝ち馬が出ていません。繁殖・種牡馬含め、サンデーサイレンスの血が日本を席巻している現状では、良質かつサンデーの血が入っていない血統が日本には不可欠となっています。
新種牡馬としてはロードカナロアがいますが、こちらも現在日本競馬で大活躍中のキングカメハメハ産駒であり、サンデーサイレンス系とは別の意味で交配相手にこまる可能性もあります。外国からの輸入もいいですが、内国産種牡馬の見直しも必要ではないでしょうか。
例えばショウナンカンプ。短距離馬から障害G1馬まで輩出しているサクラバクシンオーの血をひき、自身も高松宮記念を勝利した名馬です。ノーザンファームや社台ファームはあまり種付けしてくれていませんが、母系次第で重賞で活躍できる下地のある血統だと思います。
外国から非サンデー系を輸入するのが手っ取り早いとはいえ、日本の馬産に多大な貢献をしているメジロ牧場やトウショウ牧場の血統をぜひ活かしてほしいところです。