今年から新規に解説されたサウジアラビアロイヤルカップへ注目の2歳馬が大いに集まってきています。サウジアラビアロイヤルカップは昨年まで開催されていた「いちょうS」を改題したレースとなっているため、厳密には新規開催のレースというわけではありません。
いちょうSの歴史を振り返ると近年だけでもクラリティスカイ、イスラボニータ、古くはエアグルーヴ、メジロドーベルといった多くの名馬を輩出したレースであり、見慣れないレース名だからといっても、決して目が離せない、来年のクラシックを賑わす競走馬がここから出てきてもなんの不思議もないレースとなります。
その歴史に見合ったアストラエンブレムやイモータルといった注目の2歳馬達がサウジアラビアRCへと集結してくれました。イモータルは新馬戦での圧倒的なパフォーマンスにより、アストラエンブレムは血統面でデビュー前から注目を集めておりました。
そして、隠れた(?)注目馬としてご紹介したいのがアポロジョージアです。父はロッコウオロシ、母はヒミノオトヒメと耳慣れない血統ではあります。それもそのはず、ロッコウオロシはデビュー前に右前肢種子骨骨折が判明し、全治1年以上という長期療養が余儀なくされたため、デビュー前にして種牡馬入りすることが決定。とはいえ、これまでにJRAに登録されたロッコウオロシ産駒は45頭。出走頭数は14年、15年あわせて延べ21頭という零細血統です。
ところが、デビュー前にして種牡馬入りできるには理由があり、ロッコウオロシの父は2005年の凱旋門賞馬ハリケーンランであり、更にその父も1999年凱旋門賞馬モンジューという、サイアーラインとしては海外の超名門です。自身の能力はデビューしなかったため証明出来なかったものの、種牡馬として活躍の可能性を期待されてのことでしょう。
ですが大事な繁殖牝馬を実績のない種牡馬へ託す方はやはり少なく、これまで実績を積み上げるチャンスすら少なかったところ、ようやくアポロジョージアがJRAでの初勝利を上げてくれました。しかも、新馬戦での勝利です。
由緒正しき新レースでもあるサウジアラビアロイヤルカップでアポロジョージアがもしも成績を残すことが出来たのなら注目度はうなぎ登り、見慣れない父名ロッコウオロシが実は名門血統であり、実績を残す事もできるとなれば株価も併せて急上昇間違いなしです。
先物買いでもないですがアポロジョージアに一つ今のうちから注目してみてはいかがでしょうか?