10日(祝・月)の中山メインは春の飛躍を目指す乙女たちの戦い「フェアリーステークス」です。クラシック戦線の牝馬部門の今年最初の重賞ということでキャリアの浅い馬も多く、陣営も手探り状態で出走させるパターンが多いので波乱も多いレースです。波乱多き乙女の重賞戦を制すのは果たしてどの馬か?今回は出走予定馬の中でも上位人気が予想される有力馬3頭をピックアップしてみました。
エリカヴィータ(牝3、国枝栄厩舎)
昨年10月に東京の1600mでデビューしたエリカヴィータ。超スローペースを道中中団でしっかりと折り合って脚を溜め、直線追い出されると抜群の反応を見せて上がり最速34.0の末脚で鮮やかに差し切って快勝。最後は鞍上のルメール騎手が追うのを止めるほどの余裕があり、まだまだ余力を感じさせる勝ちっぷりでした。セレクトセールで1億8700万円という高値で落札された高額馬で、キングカメハメハ産駒の最後の世代で血統面からの期待値も高い1頭となります。
スクルトゥーラ(牝3、鹿戸雄一厩舎)
昨年10月に東京の1400mでデビューしたスクルトゥーラ。好スタートを決め、そこそこ流れる中を中団前目を追走し、直線は外から上がり最速の脚を披露して完勝。流れる展開の中で前受けしての上がり最速は強い内容で、評価すべきレースぶりでした。母カービングパスは近親にコディーノやチェッキーノ、オールドファンには懐かしいシンコウラブリイなどがいる一族で、クラシック向きの血統。距離は伸びても良さそうで、地力の高さからも勝ち負けになりそうな1頭です。
ライラック(牝3、相沢郁厩舎)
前走の京都2歳S・8着のライラック。上位には食い込めませんでしたが、-10kgの影響もありそうでしたし、4コーナー手前で自ら動いていく積極的なレースぶりは評価したいところです。デビュー戦の東京1800mではスローペースの決め手勝負をノーステッキで完勝しており、比較的落ち着いた展開で力を発揮しそうなタイプです。本来の力を出し切れば牝馬同士なら十分巻き返しは可能でしょう。