いよいよ桜も開花して本格的に春が到来。競馬業界も今週末は桜の女王を決める桜花賞が阪神競馬場で開催され、春の三歳クラシック第一弾がついに始まる。毎年桜花賞の時期はキレイに咲いてくれる阪神競馬場の桜も、この調子なら今年も満開に近い状態で開催できるのではないだろうか。
さて、今年の桜花賞で一番の注目馬は何と言っても無敗の2歳王者ソウルスターリングだろう。ここまで阪神JFを含む4戦4勝の負け知らず。前走のチューリップ賞では2着馬ミスパンテールに2馬身差をつけ、最後は手綱を抑える余裕を見せる圧勝ぶり。デビューから手綱を握るC.ルメール騎手とのコンビで5連勝&G1・2勝目を目指す。フランケル産駒の初年度産駒であることもあり、今年の3歳牝馬のクラシック路線を語る上では絶対に欠かせない馬だ。
3歳牝馬ではもう一頭3戦3勝のファンディーナが注目を集めているが、前走のフラワーCを圧勝した後皐月賞へ向かうことを発表。この馬の回避でソウルスターリングにとって相手関係は非常に楽になったと言える。メンバーは勝負付けが済んだ馬も多く、今年の桜花賞はソウルスターリングが圧倒的な1強として君臨しているという状況だ。
ソウルスターリングはスタートも上手く、道中も折り合いを欠くことはなく、ゴール前でも危なげなく余裕を見せてこれまで勝利を飾ってきている。まだまだ本気を出していないのが何よりもこの馬のスゴイところ。前走のチューリップ賞は余裕の手応えのまま阪神JFより走破時計を0.8秒更新し、2番人気のリスグラシューと0.4秒も差をつけ、3歳になってのさらなる成長を感じさせているのも素晴らしい。もはや弱点らしい弱点が見当たらなく、「牝馬三冠はこの馬だ」「何の文句もつけようがない」と昨年からインターネットの某掲示板でも騒がれているように、世代の中では抜けている強さを誇っている。
ソウルスターリング中心で問題ない、今年の桜花賞は相手選びに専念しよう
まぁ単純にここはソウルスターリングを中心とした馬券で間違いはなさそうで、下手に逆らった馬券を考えるよりもシンプルに相手選びに力を入れるのが良さそうだ。
今回ソウルスターリングと初対戦となるクイーンCの勝ち馬アドマイヤミヤビも3連勝と波にのる一頭。この馬も主戦がルメール騎手で、「2つ体がほしい」と言わせるほど走る馬だ。桜花賞ではM.デムーロ騎手へと乗り替わりになるが、今年すでに重賞を6勝しており絶好調のデムーロ騎手なら信頼度は高い。
ファンタジーSの勝ち馬で、もう一頭の期待のフランケル産駒のミスエルテもソウルスターリングと今回が初対戦。前走の朝日FSでは4着に敗れ、今回は約4ヶ月の休み明けとなる。ぶっつけなのはやや不安だが、この馬もポテンシャルを秘めてそうなだけに軽視できない。
他にも、ソウルスターリングに負かされて巻き返しを狙うリスグラシューやミスパンテール、フィリーズレビューを制して叩き2戦目となるカラクレナイなど、ハイレベルなメンバーが揃っている。このあたりがソウルスターリングを相手にどこまで戦えるかは楽しみである。
今年の牝馬路線では一歩抜けた存在のソウルスターリング。後にぶつかるであろうファンディーナとの対戦も気になるが、まずはこの春クラシックの開幕を告げる華やかな桜花賞でどんな競馬を見せてくれるのかに注目したいと思う。