今週末は中山競馬の締めくくりとなる重賞「アメリカジョッキーカップ」が開催。今後の中・長距離戦線を展望するうえで、必見の一戦と言えます。
注目しているのは、中距離からクラシックディスタンスあたりがベストと見ているアンティシペイトです。これまでに芝1600m~芝3000mまでの距離のレースに使われてきており、中距離もこなしますがスタミナもあり、良いのはやはり長めの距離。
前走のアルゼンチン共和国杯は2500mで道中折り合いを欠いて8着に敗退。積極策で先行しましたが、かかった影響もあってか最後は甘くなってしまいました。この日の馬場としてはかなりのスローとなる前半900m通過57.2秒で、後半はラスト4F11.8-11.1-11.1-11.9とかなり早い段階でペースが上がる展開。瞬発戦と上りに特化した一戦で、もともと速い上がりのないアンティシペイトにとってはある程度仕方のない展開だったと言えるでしょう。今回は実績のある中山コースで、2200mへの距離短縮はチャンスが出てくる条件。巻き返しの可能性は十分あると見ます。
鞍上は今回初コンビを組む大野拓弥騎手。もともと予定していた三浦騎手は同馬で3度逃げの手を打っており、2勝2着1回と逃げて好成績を挙げています。テン乗りとなる大野騎手とのコンビではどんな手を打つのか。何れにせよ、単騎逃げという手もあると考えると面白い存在。前走の教訓から、2走前のオホーツクSを勝った時のようなしまいを伸ばす競馬を展開していくのも良さそうですが、仕掛けのタイミングがかなり重要となってきます。運び方次第ですが、何れにせよ好勝負は演じてくれそうな条件なだけに、ここは上位の存在と見て激走に期待したいと思います。