いよいよ競馬ファンの皆様お待ちかねの牡馬クラシック第一弾、皐月賞が開催される。この一週間皐月賞の予想をしてきたが、今年は近年稀に見る混戦模様で、正直予想も何度も迷走した。
まず、ファンディーナの前走のフラワーCは圧倒的な勝ち方だったことは以前のコラム記事でも記したが、タイムが平凡であることは少し引っ掛かってはいた。直線は鞭も入れずに5馬身差の完勝で、鞍上の岩田騎手も横のターフビジョンに目をやるくらい余裕があったのは事実。しかし「鞭を入れればもっと早い」という保証はどこにも無いわけだし・・・。などと考えているうちに、かつて同じように怪物牝馬と呼ばれ、初の牡馬混合重賞の有馬記念で1番人気に推されて5着に飛んだファインモーションの姿を重ねるようになり、これが頭から離れなくなった。
「先行して抜群の手応えで上がっていく姿も似ているし、よく見たら名前もファインモーションと似ているぞ・・・。」「一線級の牡馬相手に本当に通用するのか?」「いや、この馬は間違いなく強いはずだ」など自問自答の日々が続いた。
ファンディーナに対する期待が不安で埋め尽くされようとしていた頃、皐月賞の枠順が発表された。有力どころの差し馬勢がほとんど内枠に入り、真ん中枠の4枠8番に入ったファンディーナに展開が向きそうな可能性が出てきた。「これは好枠を引いた!」そう思ってから疑いの気持ちはなくなり、逆に期待感が高まるようになっていった。やはり本命はファンディーナ、初志貫徹の◎を打ちたいと思う。
思えばこの一週間はファンディーナのことで頭がいっぱいであった。これほどまでに生物学的に言うメスのことを考えていたのは中学生の頃に想いを寄せていた初恋の人以来ではないかというくらいである。
今は69年ぶりの牝馬Vを楽しみにしている自分がおり、清々しい気持ちでいる。なにもできずに終わった淡く切ない私の初恋のリベンジを果たすつもりで、今回の皐月賞はファンディーナ本命で勝負したい!