今週は皐月賞へのステップレース「弥生賞」が中山競馬場で開催。過去10年で馬単万馬券が4回と、波乱傾向は強めの一戦です。基本的には前目が有利な中山の2000m、かつ開幕2週目の馬場となれば先行勢がまずは有力。11頭立ての少頭数となった今年もスローペースとなる可能性は大。主導権を握りやすくなる逃げ・先行勢にとっては有利に運びやすくなるでしょう。
今回人気薄の逃げ馬という立場となりそうなのは、前走の若駒Sの勝ち馬・リューベックです。函館1800mの2歳新馬は、逃げてメンバー最速上がり35秒1の末脚で2馬身の差をつけて快勝。前走の若駒Sは、行き切って前半1000m62秒6の絶妙なペース配分で運び、直線は内から迫る5億円ホース・リアドを上がり最速35秒0の末脚を使って1馬身1/4差で振り切って快勝。安定した先行力と、カーブで加速する機動力、直線の瞬発力など、これまでのレースぶりを見ても中山コースの適性は高そうです。
とは言え、気性面でまだ課題があるのは難点。2走前の札幌2歳Sはゲートで立ち上がり、致命的な出遅れで6着に敗退。前走は7頭立ての超スローペース戦。新馬戦もペースをかなりゆったり運んで後半2F戦に近い競馬で完勝。現状はスローを楽に進めていく競馬がこの馬にとって理想的と言えるでしょう。
中山の2000mは1コーナーまでの距離が400m程度と距離が十分にあり、ペースとしてはそこまで速くはなりにくい舞台です。今年はリューベックを含め、ボーンディスウェイ、メイショウゲキリンなど逃げ候補が多数。前走からメンバー強化に加えて同系も多数となれば狙いにくくはなりますが、非凡なスピードとパワーを兼ね備えており、11頭の少頭数ならより力も発揮しやすくなるでしょう。
全姉には海外G1を制したディアドラ、父は欧州馬ハービンジャーでタフな馬場適性の高さも血統が証明済み。先週の中山を見る限り前残り傾向ですし、冬のタフな馬場も問題なし。前での決着を想定するなら、リューベックは外せない1頭であると感じます。