中山競馬の土曜メインは天皇賞春の前哨戦となる「日経賞」です。春の古馬中長距離路線を占う上で重要な一戦です。今回は出走予定馬の中でも人気が集まりそうな有力馬3頭をピックアップしてみました。
タイトルホルダー(牡4、栗田徹厩舎)
昨年の菊花賞では見事な逃げ切り勝ちを果たし、G1初勝利を果たしたタイトルホルダー。中山コースは弥生賞・1着、皐月賞・2着、前走の有馬記念でも直線を向いて一度は先頭に立つ見せ場を作っての5着と好成績です。東スポ杯2歳S・2着、皐月賞・2着と中距離でも好走していますが、更に距離を延ばして安定した強さを発揮してきています。有馬記念後に右後肢に不安が出たため今春のローテーションはいったん白紙にしていましたが、順調に回復し日経賞参戦を決断。春の天皇賞へ向けて好発進を切れるかに注目です。
ディバインフォース(牡6、寺島良厩舎)
前走のステイヤーズSを制し、悲願の重賞初制覇を果たしたディバインフォース。逃げ粘るアイアンバローズをメンバー上がり最速34秒6の脚で差し切り、スローペースの前残り展開で唯一伸びてくる強い勝ちっぷりでした。中山コースは5戦して1勝、2着2回、3着1回と好成績で、上りがかかりやすいタフな中山は好相性。スタートが悪く位置取りは毎度後方からとなりますが、終いは確実に良い脚を使ってくる馬です。展開に左右されるところもありますが、上がりのかかる消耗戦になれば確実に浮上してくるはずです。
アサマノイタズラ(牡4、手塚貴久厩舎)
昨年のセントライト記念を制し、重賞初制覇を果たしたアサマノイタズラ。その後は菊花賞・9着、有馬記念・16着とG1の壁には跳ね返されましたが、年明け初戦の前走アメリカJCCでは4着に好走し、巻き返しを達成。スローペースの展開を最後方の位置取りから進め、4コーナーも大外を回すロスがありながら勝ち馬とは0秒3差の4着は負けて強しの内容だったと言えます。重馬場でかなり時計が掛かっていたスプリングSで2着に好走しており、重馬場への高い適性と粘り腰、長く良い脚を使える点などから、今の中山なら高いパフォーマンスを発揮できそうです。
アリストテレス(牡5、音無秀孝厩舎)※回避
2020年の菊花賞・2着馬、アリストテレス。昨年はアメリカJCCを制し、悲願の重賞初制覇を達成。そのアメリカJCCでは多くの馬が不良馬場の苦戦する中、直線馬群の外目から抜け出し先頭に立っても気を抜かずに最後まで伸びて快勝しており、スタミナとパワーは相当です。気性面の難しさもあり、長距離の適性についてはまだ賛否両論あるものの、折り合った菊花賞ではコントレイルを苦しめての2着、天皇賞(春)でもカレンブーケドールに迫っての4着と、折り合った時のパフォーマンスは圧巻。前走の有馬記念は武豊騎手が折り合いを覚えさせる競馬で6着に好走しており、継続騎乗となるここは巻き返しも期待できそうです。