【桜花賞2022予想】ナミュール最大の懸念は“出遅れ”

今週はいよいよ牝馬三冠の1冠目「桜花賞」が阪神競馬場で開催。最大の注目馬は王道トライアル・チューリップ賞を制したナミュール。

デビュー戦は2着馬に2馬身を付ける完勝、続く赤松賞もメンバー最速の上がり33秒0の末脚を繰り出して完勝と、デビューからの2戦を圧勝。続く阪神JFは4着に敗れたが、これもスタートの出遅れが大きく響いた負け方で、力負けをしたわけではない。実際、その後のチューリップ賞では無難なスタートを決めて中団追走から勝ち切っており、スタートさえ決まればやはり強い。

ただ、キャリア4戦中3戦が出遅れという実績を見ると、“大出遅れ”する可能性も十分ある。出遅れが致命傷になりやすいマイル戦においては、大きな懸念材料となるのは間違いない。

鞍上は前走から引き続き鞍上は横山武史騎手となるが、こちらもメンタル面が懸念される。というのも、横山騎手は先週の大阪杯をエフフォーリアで9着、ダービー卿CTはをダーリントンホールで3着、高松宮記念をレシステンシアで6着と、1番人気馬をことごとく落としている。現在重賞を9戦連続で人気以下の順位に敗れており、チューリップ賞をナミュールで勝ったのが人気以上の結果を残した最後のレースとなっている。

そう考えるとナミュールは不振打破には持って来いの馬だが、大舞台で1番人気が最有力な馬なだけに、かかってくるプレッシャーも大きいはずだ。

ただ、それだけナミュールが強い馬であるというのも事実。阪神JFの負けは出遅れが大きな敗因であったことは確かだが、外枠スタートから荒れた内を通ってと不利がいくつも重なっていた。そんな中で0秒2差の4着まで詰めたのだからむしろ“負けて強し”の内容だったと言えるだろう。

デビューから全4戦で上がり33秒台をマークする豪脚の持ち主で、前哨戦は文句なしの勝ちっぷり、一度使った上積みの期待十分、相手関係などを見ても最上位は明白と、推せる材料はいくらでもある。「多少出遅れてもこの馬なら届く」くらい強気な気持ちで臨んでも良いだろう。

豪脚を直線で爆発させ、連勝で桜の女王戴冠となるかに注目だ。