【安田記念2017予想】“コンテントメント”と“ビューティーオンリー”香港馬2頭の取捨選択

今週末の4日(日)は東京競馬場で第67回安田記念が開催。波乱のマイルG1と言われるほど荒れることが多いG1で、ダービーを負けてここで一発逆転を狙おうというファンも少なくないのではないだろうか。今年も上位がかなり混戦状態で、予想し甲斐があるレースとなっている。

さて、今回は混戦メンバーの中でも取捨選択が難しい香港の馬について考察してみたいと思う。今年の安田記念に出走する香港馬は2頭。コンテントメントビューティーオンリーだ。香港のチャンピオンズマイルの1,2着馬が参戦とはなかなか豪華である。

まず、前走のチャンピオンズマイルだが、1000m通過は61秒前後のスローで、ハナをきって序盤でペースを作ったコンテントメントが優勝。ビューティーオンリーは3,4番手の内で我慢して最後の直線で内から伸びて2着。勝ち時計自体は1:35.23と驚くような時計でもない。

そこまで評価が高いレースではないし、昨年のコンテントメントの安田記念での結果や、過去10年の安田記念における外国馬の成績[0-1-0-19]からも、香港馬はバッサリ切ってしまっていいような気がする、というのが私の初意だ。まぁそう思って消した馬が平気で絡んでくるのが安田記念というレース。もう少しだけ考察してみよう。

”コンテントメント”と”ビューティーオンリー”、香港馬2頭の取捨選択

コンテントメントは昨年の安田記念ぶりとなる二度目の来日となる。J.プレブル騎手とのコンビで挑んだ昨年は最後方の12着に敗れた。ただ、そもそも昨年は馬体重がマイナス21キロと大幅に減っており、調整を失敗していた可能性がある。今年の調整が上手くいっていれば好走する可能性もある。

今年は昨年のモーリスのような抜けた馬も不在でメンバーはかなり拮抗している。そんな中で今年は鞍上も香港のトップジョッキーのJ.モレイラ騎手を新たなコンビに迎えての参戦となる。色々な条件がハマれば怖い一頭で、バッサリ切ると痛い目を見そうだ。

一方のビューティーオンリーは今回が初来日となる。まず、日本の高速馬場の適性が未知数であるため、これまで戦ってきた相手を見ながら判断していくしかなさそうだ。コンテントメントには前走敗れたが、昨年暮れの香港マイルでは打ち勝って初の国際G1勝ちを果たした。このレースには日本馬のロゴタイプ(5着)、サトノアラジン(7着)、ネオリアリズム(9着)も参戦していたが、日本馬は全敗だった。日本の芝の適性を抜きにして考えれば、力は上位だろう。主戦騎手のZ.パートン騎手も騎手として申し分ない。おそらく人気は下の方になると思われるので、狙って見る価値は十分あると思う。

2頭を簡単に考察してみたが、やはりいずれも穴馬としての魅力は十分ある。しかしどちらか選ぶなら私はビューティーオンリーの方を選びたい。昨年の香港マイルの勝ち方からも実力上位なのは明らかだし、早い時計でこその馬なので前走コンテントメントの2着で人気を落とすなら逆に嬉しい。コンテントメントはモレイラ騎手で実力以上に人気を集めそうだし、それなら過小評価気味なビューティーオンリーの方を買い目に入れたいかな。

ジンクスや記録が破られるシーンが目立つ今春のG1シーズン、データ的には不振な香港馬の激走に期待してみるのも面白いかもしれない。