先週の日本ダービーに引き続き安田記念も抜けた馬不在の頭から困難なレースとなっているが、ここはステファノスが一枚上なのではないかと見ている。2年7ヶ月勝ち星のないステファノスではあるが推したい点がいくつかある。また、当然ではあるが懸念点もあるので順に紹介していきたい。
前走大阪杯でのパフォーマンス
前走は今年G1昇格第一回目となった大阪杯。ここではキタサンブラックと0.1秒差の接戦を演じた。藤原英昭調教師はその0.1秒の差に圧倒的な強さを感じ悲観したと言うが、今回は当然キタサンブラックいない。謙遜の裏側にはそのキタサンブラックに肉薄できたステファノスへの自信も伺える。
唯一の重賞勝ち星がマイル・富士ステークス
2014年10月25日の富士ステークスを最後にステファノスは勝利から遠ざかっている。その富士Sまでは1600~2000を使われてきたステファノスだったがそれからすっぱりマイルを卒業し1800~2000路線へと切り替えた結果、残念ながら勝利からも遠ざかってしまった。タラレバになってしまうが、勝てていなかったこの期間にマイルを使っていたら果たしてどうなっていただろうか?久々のマイル挑戦は間違いなくステファノスにとっての追い風となるだろう。
自身の戦績と近似する東京コース戦績だが・・・
ステファノスの生涯戦績は22戦して[4-5-4-9]、そして東京ではこれまで5戦して[1-1-1-2]であり、勝率や3着内率をみても近似している。得意でも不得意でもないというわけだが、勝ち星が先述の富士Sでその他は1800と2000のコースという点を見れば今回は後押しとなるかもしれないが、一方で同じく左回りの中京・新潟の戦績を含むと[1-1-1-5]となるため左回りでは不利という見方もある。
鞍上戸崎騎手は買いか外しかどちらの要素となるか?
今年のG1/重賞戦線では存在感の薄い戸崎騎手だが、富士Sでの勝利ジョッキーでもあり相性は悪くはない。リーディング争いでは相変わらずルメール・デムーロの外国人コンビについで3位と手堅い騎乗は続けているが、やはり花形の重賞で勝利してこそ。ジョッキーにとっても復活を示すためここは奮起してもらいたい。
甲乙つけがたいデータが続くが、マイラーズC快勝で復活を遂げたイスラボニータと、武豊騎手自身も幾度も思い入れを語るエアスピネルに人気が集まることもあり、臨戦過程の割には人気の盲点となりつつあるステファノスなので馬券妙味を考慮すればぜひ軸に入れたい1頭だ。