短距離の覇者であるモーリスが引退し、王者が不在のマイル界。我こそはと王の座を狙うメンバーが集まりましたが、中でも私がひときわ目を引かれたのはグレーターロンドンです。

現在怒涛の5連勝と波に乗っており、昨年3連勝で安田記念へ挑んできたモーリスの幻影を重ねるファンも少なくないのではないでしょうか？当時のモーリスに比べればこなしているレースの数やレースレベルは劣りますが、東京1600mは3戦3勝で、このコース条件に限ってはメンバーの中では一番優秀です。

2走前に走った東京マイルの節分Sはスローから中盤は流れる展開で、スピードに乗せやすい状況でした。今回も逃げ馬が不在で、先週のドスローだったダービーに続いて今週もスローになりそうな気配がしておりますし、ある程度流れて加速する段階で脚を使っても大丈夫なイメージもありますし、ペースについてはそこまで不安はありません。

唯一の不安は“福永騎手への乗り替わり”

唯一の不安と言えば鞍上が主戦騎手だった田辺騎手からテン乗りの福永騎手へと乗り替わる点でしょうか。長く良い脚を使える馬で終いの競馬に特化したいこの馬は、しっかりと加速していく意識を序盤から持って騎乗してもらいたいところ。動けずに終わることが多く、消極的で我慢する競馬が目立つ福永騎手だとどうかなのかな・・・という不安はあります。

ただ、某競馬ポータルサイトのコラムでは自身のダービーでの騎乗について猛反省しておりますし、自分から動いていかないとダメだという意識が多少は芽生えていてくれば今週のレースで早速効果が出てくれるのではないでしょうか。まぁ福永騎手が自身のコラムで不甲斐なさを綴るのはお決まりのことなので急に騎乗スタイルが変わるとは思っておりませんが、先週はルメール騎手との技量差を痛感した騎手も多いと思いますし、今週のG1も良い馬に恵まれていることですから何とか結果を残してほしいところです。

とにかく、この馬の持ち味である後半要素の競馬をしっかりと引き出せるような騎乗に期待したいと思います。上位が善戦マンばかりで実力が拮抗している今年の安田記念は、G1が初のグレーターロンドンでも十分勝ち負け出来ると予想して本命視したいと思います。